不慮の事故で幼児化

 十年バズーカが壊れ、ランボが中身だけ十年後と入れ替わってしまったらしい。――今日は休日なのだが、ボスたちはリボーンとトレーニングがあり、奈々さんは用事があるということで、一日だけ、山本家でランボを預かることになった。すすり泣きながら家にやってきたランボを見たときはどうなることかと思ったが、十年経った彼はぐんと大人らしくなっていて、一人でも大丈夫なのではないかと思うくらいしっかりしている。

「ランボ、どこに遊びに行きたいですか?」
「ヘンリーさん、僕はもう子どもではありませんよ。遊びではなく、どこかお茶にでも行きませんか」
「喫茶店に、遊びに行きたいのですか?」
「遊びにではなくデートを、」
「山本くんも呼んでくるので待っていてください」

 ませてしまったランボに寂しさを覚えながら野球の練習に勤しんでいる山本くんを、休憩がてらお茶はどうかと誘う。二つ返事で了承してくれた山本くんはランボみたいにならないで欲しいと失礼なことを考えながら、服を着込む。練習道具を片付けた山本くんとランボと、この間ハルさんに教えてもらった喫茶店に向かう。落ち着いた内装の中に可愛らしい小物が並ぶ店のケーキは、とても美味しく、今度はボスたちも誘おうと思った。

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