二人から、三人に

 開校記念日の今日、ランボと遊ぶ約束をしていた。本当はイーピンも一緒に遊ぶ予定だったのだが、用事ができたそうだ。ボスの家までランボを迎えに行き、ついでにボスに挨拶をしようと思ったのだが、ボスはいつもの時間に学校に向かったと奈々さんが言っていた。少し残念に思いながらもランボと手を繋いで公園に出かける。珍しいものが目に飛び込むたびに走りだそうとするランボを引き止めなければならず公園に着くのも一苦労で、毎日ランボの相手をしているボスは凄いなと感心しつつ、公園の遊具を使いランボと一緒に遊ぶ。

「ランボ、疲れましたか? そろそろ、帰りますか?」

 気づけば太陽は落ちていて、眠そうにうとうとしているランボに声をかけると、彼は首を横に振る。まだ、遊び足りないらしい。どうするべきか決めかねていると、タイミングよくハルさんが公園の前を通ったので呼び止めた。ハルさんは慣れたようにランボを言いくるめ、ランボは渋々ながら帰ることを了承する。ランボの右手をハルさんが、左手を私が繋ぎ、三人で影を並べて帰り道を歩き、ハルさんがいてくれて本当に助かったとお礼を言うと、ハルさんは笑顔で「困ったときはお互い様です」と言ってくれた。

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