フゥ太のランキング

 リボーンに呼び出され、ランキングフゥ太と対面したのはつい先ほどのことだ。ボスと仲良さそうにしているフゥ太を眺めていると、ディーノとキャバッローネファミリーの部下が現れ、フゥ太との商談ついでに、私に手紙を渡してきた。慌ただしく帰って行くディーノを見送り手紙を開くと、紙が二枚落ちていく。一枚は映画のチケットで、もう一枚は、短い文章だった。近いうちに迎えに行くから、映画みようぜ! 下手くそな字で書かれた文字を解読していると、フゥ太が近づいてきて、なにかランキングをしようか? と問いかけてくる。知りたいランキングなどないので断ろうとしたのだが、乗り気なフゥ太は、早速ランキングを始めた。

「ヘンリー姉は異世界から来たんだよね。異世界人のランキングを作るのは初めてだから、楽しみだよ。――――あれ? ヘンリー姉のランキング、できないや」

 残念そうに眉を下げたフゥ太は、自分にランキングできないことがあるなんてとショックを受けていた。落ち込むフゥ太を見ていたらなんだか申し訳ないことをした気分になって、そっと頭を撫でると、フゥ太は気を取り直したように違うランキングをし始める。機嫌の直ったフゥ太に息を吐き、静かに部屋を後にした。

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