はやとちりです

 正月合戦はおじゃんになり、現地解散となった。真っ直ぐ家に帰るのはどうだろうかと考えていると、山本くんに声をかけられる。

「楽しかったな!」
「うん、楽しかったです。……山本くんは、もう家に帰りますか?」
「ああ、宿題を終わらせなきゃなんねーし。ヘンリーも一緒に帰るだろ? あ、なあ。宿題教えてくんねえか」

 いいことを思いついたというように言う山本くんの言葉を断ることができなくて肯定すると、毒サソリのビアンキから逃げ惑っていたはずのボスが、驚いたような声を上げた。なにかあったのだろうかと目を向けると、ボスは私と山本くんの顔を交互に見て、恐る恐るといったように問いかける。

「二人って、そんなに仲がよかったっけ?」
「? 仲がいいというか、」
「一緒に住んでるからな」

 以前リボーンに山本くんのところでお世話になれと言われたときのことを思い出していると、ボスの顔がほんのりと赤くなり「い、いつからそんな関係に?」と問われた。ボスの言葉の意味がわからずに首を傾げてみせ、それから事情を説明しているうちに、ボスが勘違いをしていることに気づく。山本くんと恋人ではないと言うとボスはあからさまに肩を下ろした。

121205
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