返事は“はい”

 ボスが病室を移ることになり、これ以上居座るのは邪魔になるだろうからと帰ろうとしたとき、獄寺くんが倒れた。慌てて獄寺くんを治療しようとしたのだが、どこから現れたのか、リボーンに治療を阻止される。ボスが大怪我をしたときも治療しなくていいと言ったリボーンには、なにか考えがあるのだろうと、治療しようとしていた手をおろし、彼の世話は病院に任せることにした。
 ディーノ率いるキャバッローネが手配しているホテルに帰ろうとすると、再びリボーンに止められる。服の裾を掴む小さな手に、どうかしたのだろうとしゃがみこむ。目線が同じになったリボーンは、口の端を少しだけ持ち上げ、平坦な声で、とんでもないことを提案した。隣にいる山本くんに目を向けると「いーんじゃねえのか」と笑っていて、それでも難しい顔をしている私をみかねたのか、リボーンが、許可はもらっているとのたまう。提案ではなく、決定事項らしい。反論しても無駄だということを悟り、無言で首を縦に振る。
 頭の後ろで腕を組みながら歩き始める山本くんの後ろを遠慮がちについていき、俺もついていってやるぞと肩の上に乗ったリボーンと三人で、目的地である山本くんの家を目指して歩みを進めた。

121130
次のページ#
目次/しおりを挟む
[top]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -