配属先の変更

「これはまだ、ヘンリーにも話してなかったな」

 そう前置きをして話し出したリボーンの言葉に、目を見開く。ツナのファミリーとして認めてやるという言葉にいち早く反応したのはボスで、女の子まで巻き込むつもりか!? と怒鳴るボスに眉を下げる。やはり、私では役不足だろうか。うかがうようにボスに視線を向けると、よほど私がひどい顔をしていたのか、ボスはうろたえた。そこに助け船を出したのはリボーンで、彼は上手いこと言葉を並べてボスを丸め込む。それでも私がファミリーに入ることを反対する声は止まず、獄寺くんがリボーンに反発した。

「ヘンリーは強いだけじゃねえぞ。ツナを、支える力を持ってる。……ヘンリー、お前は今からツナの秘書だ。いいな?」

 ボスの名前を出した途端口をつぐんだ獄寺くんから視線を外したリボーンは、私に目を向ける。肯定の言葉とともに深く頭を下げると、山本くんが明るい声をかけてくれた。マフィアごっこに参加するんだなと言う山本くんに首を縦に振る。私はボンゴレ特殊惨殺部隊から、ボンゴレ十代目の秘書になった。ボスも獄寺くんもまだ納得していない顔をしていて、早く二人にも認められる働きをしようと、意気込んだ。

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