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 一本の木を目指せと言う船長さんのアドバイスに従うゴンについて行こうか迷うも、レオリオはバスに乗ると言うので私も彼と一緒に行動することに決めた。それからレオリオと二人で並んでバスを待っているも、レオリオの様子は落ち着きがなく、ついには二人を追うと言って行ってしまう。ヘンリーも一緒に行こうと言われたが、こっちが正解かもしれないからと断り私はひたすらにバスが来るのを待った。

「うーん……こっちが外れみたい」

 日が暮れた後にようやく自分が選んだ道が外れだと確信を持つ。まあ、途中からなんとなくわかっていたけど意地になってバスを待ち続け、結局目的地へ案内してくれるというバスは現れなかったのだ。
 仕方ないので木を目指して歩き出そうとしたのだが、ポケットの中の携帯が着メロを鳴らし始め、慌てて電源ボタンを押して耳にあてる。

『試験は順調?』
「……早速道を間違えちゃった」
『はあ……そんなことだろうと思ったよ。今会場の地図を送るから』
「いいの? ありがとう!」
『その代わり帰ってきたら仕事ね』
「え……」

 じゃあね、と一方的に切られた通話に呆然としていると、自動的に携帯の画面が切り替わり試験会場のマップと思われる画像がダウンロードされる。場所を確認した私は深い溜息を吐いて携帯を閉じた。

120806
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