「菌が入り込むとまずい。早急に手当てしたほうがいい」
真剣な面持ちで井上は話す。
「ち、ちょっと場所が場所なんで手当ては…」
「あぁ、股の手当てなんてするもんじゃねぇよ」
「いや、だからさっきから土方さん若干ずれてますよ」
「股から血?……あぁ、千歳、多分それはおミツさんに相談するべきだと思うよ」
何かに感づいた井上はそう提案する。
「……ミツ姉…?よくわからないけど…聞いてみます」
* * *
「………」
事実を知った千歳はその日ずっと顔を赤くし俯いていた。
「ま、まぁ、何もなくて良かったじゃないか。」
「でも近藤さん、私恥ずかしくてお嫁に行けない…っ」
「安心しろ、貰い手がいなかったら俺がもらってやる」
しれっと土方は言いのけご飯を口に運んでいく。
そして皆その言葉に凍りつく。
「ん…?何で固まってやがるんだよ」
「…っトシのバカっ!」
千歳は更に顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
「おまっ、なんで俺がバカ呼ばわりされなきゃなんねぇんだよ!?」
「土方さんに千歳は渡しませんから!」
珍しく総司が声を荒げ反抗した。
それぞれはそれぞれの意見を言いその日の昼ご飯はただただ荒れた。
とある道場の平和な一日
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何となく連載前から考えてたネタ。
オブラートに包んでものが言えなさそうだと思いまして^^;
20110201