隠された真実(3/15) アッシュや髭の登場で若干うやむやになってたけど、これにて漸くアニスとの合流を果たす事が出来た訳で。 一旦状況が落ち着いた所で、ティアがアニスに声を掛けた。 「アニス。無事で何よりだわ」 「ルーク様ぁv私一人で寂しかったです〜v」 「お、おう。合流出来て良かったな」 『(Σサラッとティアを無視しおった!!)』 アニスが黒い……いや、黒いというか媚び売りモードに入ってるだけなんだけれども。ルークもちょっとビビってるし。 「大変でしたね。アニス」 「もう少しで心配するところでしたよ」 「ぶー。最初から心配してください」 イオンがアニスを労い、ジェイドが冗談を交えてアニスを労う。ジェイドさん、あなたさっき(親書を)心配しましたよって言ってたじゃないか。 『まあまあ。それだけアニスは信頼されてるって事だから。そうむくれないで』 「むぅ……サク様がそう仰るなら…」 「これで後は、バチカルを目指すだけね」 「そうですね。六神将に襲撃されずに行けると良いのですが……」 『………』 ティアとジェイドの会話から、思わずシンクの事が頭に浮かんだ。…まだ、怒ってるだろうなぁ。結局ちゃんと話が出来ないままタルタロスで別れちゃったし……セントビナーで姿を見掛けた時も機嫌が悪そうだったし。 ……この先、シンクと出会ったらちょっと気まずい気がする。 「何々?ガイってば私に興味ありげ?」 「いや、ジェイドとイオンやサクの話から一体どんな子なのかと……」 「え〜。私、普通の可愛い女の子ですよぅ」 ガイの視線に気付いたアニスが、そう言って可愛く唇を尖らせる。 「アニスの普通の基準は私とは少し違うようですねぇ」 「はははは」 「大佐ってば、ひっどーい!イオン様も笑う所じゃなーい!」 アニスは憤慨していたが、イオンはなかなか笑いが収まらない様子。こんな風に、本当に楽しそうに笑っているイオンを見たのは……久しぶりかもしれない。 『楽しそうだね、イオン』 「はい!」 『フフ、良かった良かった。流石はアニスだね』 「私はちっとも良くなぁ――い!」 「おいおい。だべってないで行こうぜ」 「お、悪い悪い。ま、アニス。よろしくな」 「よろしく〜v」 先を急かすルークは、早く髭の所に行きたいのだろう。 よろしく、というガイの言葉にアニスは可愛らしく首を傾げて、にっこりと微笑んだ。アニスが握手の為に手を差し出すと同時にガイが後ろに下がっていた。…うん、お約束ですね。 *前 | 戻 | 次#
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