天下無敵の緑っ仔2

イオンの命も無事に助かり、モースも無事にライガの胃袋に収まった所で、此れで一件落着かと思われた。

が……



「根暗っタ!」

「アリエッタ根暗じゃないもん!そして今のアリエッタはアリエッタじゃなくてクロノ様に使える忍のお銀…です!」

「Σまだそのネタ引き摺ってたの!?」

「アニス、ドチラが真のお庭番に相応しいか、勝負するです!」

「お庭番!?導師守護役じゃなくて!?



何故かそんな展開になっていた。ゲームでは決闘(またの名をお門違いな敵討ち)をアニスに申込む所が、何やら話が可笑しな方向に流れ始めているではないか、と二人のやり取りを傍観しながらサクは思った。



「アリエッタ、無益な戦いは止めて下さい!クロノもアリエッタを止めて下さい」



二人の間に割って入ったのは、まるで「私の為に戦うのは止めて!」と言う少女漫画のヒロインかとツッコミたくなる様な台詞を言い放ったイオンだった。しかし本人は至って真面目な様子だったので(当たり前だ)、余計な口出しはしないが。



「何?イオン。僕のアリエッタが負けると思ってるの?」

「!それは…」

「それとも、アンタの導師守護役はアリエッタより劣るから戦うのは止めて下さいって事かい?」

「(カチーン)分かりました。決闘を受けましょう」

「いつの間にか決闘に変わってるし!?」



イオンからアリエッタを止めるよう頼まれたクロノだったが、何故か最終的にはイオンが決闘を受けて立つ形になっていた。

どうしてこうなった。


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