彼女の秘密
「サクも、アシェルと同じ世界から来たんだよな?」
『ん〜、同じというか……パラレルワールド的な感じかな?』
「え、パラ……何だって?」
『パラレルワールド。私がいたのはオールドラントだけど、"アシェル"がいたのとは違うオールドラントなの。時間の流れ、人や街とかも全部同じなんだけど、実質二つは異なる世界。同じだけど、同じじゃないの。現に、私がいたオールドラントではアシェルの言った大爆発は起きてなくて、アシェルはいないけどルークとアッシュの二人がいるよ。テセアラとシルヴァラントみたいな関係とも違うかな。あと、もう一つ言っちゃうと私はそのパラレルワールド的なオールドラントの人間でもなくて、それとは全く別の世界から来た異世界の人間だったりするんだ。まぁ、その頃は普通の一般人だったんだけど………って、ロイド?聞いてる?』
「Σいかん!ロイドが完全にオーバーヒートしている!!」
アシェルの難しい話に続いて、サクの難しい話が始まり、ロイドの脳内は完全にキャパオーバーになった様子。
頭から煙が出ているロイドを見てクラトスが焦ってレイズデットを掛けてるし……過保護だな。ていうか回復系の上級魔術とか、いつ習得しやがった。
『…さ、話も纏まった所で、そろそろ行きますか』
「Σいやいやいや、ロイド君がまだ復活してねーだろ!」
『大丈夫だよゼロス。何とかは死なないっていうでしょ』
「(鬼だ……)」
ミトスとの最終決戦を前に、やや緊張感に欠けるロイド一向であった。
……こんなんで大丈夫なのか?俺達… By.ゼロス
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