君達に初めまして。

「起きろバァカ!」
『ぷぎゃあ!』


起きたら目の前にまこ先輩って...。
どういう状況!?


「いや、刹那が朝練中に寝たんだろう。」
『あれ? 康先輩、私今声に出してた?』
「いや、別に。」
『なぜわかったし。』
「ふ、くくwwぷぎゃぁってww」
『う、うるさい原先輩!』
「おら、教室行くぞ。」
『はぁーい』


私が体育館から出るとまこ先輩が鍵を閉める。
そのまま、まこ先輩の横を歩いて校舎の方に行...


「は、花宮君!」
「あ、あの! 原先輩!」
「おはよう水谷さん!」


...ごほん。行くと、いつものお出迎えですね。分かってます。
いやー、やっぱまこ先輩と原先輩が...相変わらず...。
あ、先輩たちに助けろや! って目で見られた...しょーがないなー私が助けてやろーう。
てか、私も助けてほしいんですけどー。
まあ女子の先輩には元々あんまり好かれてないしいいけどねー。ふーんだっ!


『まこ先ぱーい! 教室行きましょ? 一哉先輩たちも!』


きゅっ、と先輩の袖を引っ張り小首を傾げる。
この翔先輩直伝の技を使えばイチコロさっ!


「ああ、行こうか刹那。ごめんね? 教室に行かなきゃいけないから」


よし、成功した!
▼刹那は防御力が10上がった!
▼刹那は攻撃力が12上がった!


「いやー、俺は刹那に一哉先輩! って言われてうれしいよ!」
『うるさい仕方なかったの!』
「え!? ひどくね!? 仕方ない状況じゃないと呼んでもらえないの!?」
『じゃあ、1年こっちなんでー。』
「ああ、昼に部室な。」
『了解でーす!』
「え!? スルー!?」


安定の原先輩の扱い。これも愛の鞭だね、うん。
んー。何かうちのクラスいつもよりざわざわしてる?


『おっはよー。何かざわざわしてなーい?』
「あ、刹那おはよ! 今日ね、転校生が来るんだって! しかも男の子!」
『へぇ、そうなんだー。楽しみじゃん!』


霧崎に転校生なんて珍しいなー。
転入の試験の方が難しいから、割と頭良い人かな。
まこ先輩みたいのが来なきゃいいけど...。


「ほらー、席つけー。」


あれ、いつの間にか先生いた。ごめんね先生。


「聞いてる奴も多いらしいが今日は転校生が来るぞ。喜べ女子! イケメンが2人だぞ。」
『え、2人同時なんて初めて聞いた!』
「うちのクラス他のクラスより人数少ないからなー。」


ほうほう、確かにうちのクラスちょっとだけ人少ないよねー。
元男子校だから、男子の方が多いけど。


「おーい、入っていーぞー」
「はいはーい!」
「失礼します。」
『...あれ?』


どっかで見たことあるよーな、ないよーな...あ。


「えっとー俺、高尾和成って言います! よろしくでっす!」
「僕は黒子テツヤです。よろしくお願いします」


分かった。あれだ、IHで見たんだ。
秀徳と誠凛だ。うっわ、すっきり!
あれだよ、アハ体験ってやつだよ!


一人で感動していた私の前に高尾君。右隣に黒子君が座る。
え? なんで私の近く?


「何かわからないことがあったら近くの奴に聞けよー。特に水谷はバスケ部のマネージャーだし。お前ら入るんだろ?」
『え、私ですかせんせー』
「うぃっす! じゃあよろしくね、水谷さん!」
「よろしくお願いしますね。」


...まあいっか!
なんか楽しくなりそうだしー。


『水谷刹那です。刹那でいいよっ! よろしく!』



2014.07.24

change:2015.01.12



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