巻き込まないで!

『あー、そう言えばもうそろそろWC前のg「合宿だな」健先輩...』


話し始めてすぐに健先輩にかぶせられた。解せぬ。
あー、合宿ってめんどくさいんだよなぁ。てかさ、マネ1人ってどゆことだし。


「霧崎って、合宿はどこでやるんですか?」


てっちゃんが安定のバニラシェイクを飲みながら言う。
かくいう私は期間限定の紫芋シェイクを飲んでいる。これマジ旨い。めっちゃ芋。
てっちゃんの質問に、まこ先輩が答えた。


「あー、合宿は毎年刹那の家でやる」
「え、刹那の家ぇ!?」


成君が叫ぶ。ちょ、うるさいうるさい。周りの人めっちゃみてるから!
ちょっと落ち着いてよー。と言うと静かにしてくれたので、よしよしと頭を撫でる。
照れて耳だけ赤くなる系男子って可愛いよね。


『うちの家さ、ホテル経営してんだー。スポーツ選手の利用を目的としたやつね』
「スポーツジムもあるし、そこ毎回使ってんだよ」


ほぉー、とかへぇーとかてっちゃんと成君が言う。
...そんな二人の隣で無言でシャカシャカチキンを振るww 康先輩がwww


「ぶふぅwww刹那どこ見てんのかと思ったらwww古橋ぃぃwww」
『うわぁぁwww何で言うの原先輩ぃwwww』
「え? ぶっwwww古橋シュールすぎるwww」


原先輩、ザキ先輩コンビと一緒に笑うと大草原不可避wwwwww
笑いすぎてお腹が痛くなってきたころに、お店の窓越しにこちらに来る女の子たちが見えた。
因みに今マジバなう。


『あ、あの子たち絶対こっち来、ぶふっww』
「いい加減笑うのをやめたらどうなんだ?」
「じゃあお前もシャカチキ振るのやめwww」


ちょ、ヤバいよ来るよめんどくさいのが。


『わぁー! 花宮君たち、何してるのぉ? に紫芋シェイク1つ!』
「あ、花宮君たち、私たちも一緒していぃ? にシャカチキ1つー」
「俺毎回当たんねーから今回パス」
「『ザキ面白くねー』」


あ、これは毎回、私と原先輩とザキ先輩でやってる、何て話しかけるだろなゲーム!
前回はザキにシャカチキおごって貰いました。あれ、作文。
原先輩が小声で実況を始める。


「さぁ、女子A、B,Cがこちらにやって参りました!」
『こちらまでの距離は約3mです!』
「おや、どうやら刹那さんを睨んでいるようですね」
『てっちゃん参戦ww いやー、女の子にもいろんな意味でモテてます!』
「ちょ、来ましたよ!」


やばwww なんか可愛い女の子たち来たよーww
あ、私基本的に先輩たちと違って女の子に優しいから! 悪口とかあんまり言わないよ? 可愛いとか嫌味じゃないよ!?


「あ、あのぉ、原君!」
「...え、俺?」


こっち見んなしぃぃ!
え、なんでそんなつぶらな瞳でこっちを見るの!?
いや見えないけども! 日本語不自由なんだけど!


「まさか原先輩が押しメンだとは思いませんでしたね...」
『趣味悪いよね、こんな前髪でこんな髪色なのに』
「俺の方がかっこ良くない? ね、刹那」
「うん。成君かっこいい」


ひそひそと一年生で話していると原先輩に睨まれた。
いや見えない(ry 日本語不自由(ry


「あ、えっとぉ原君?」
「あ、メンゴメンゴーなに?」


女子Bがもじもじしながら聞く。
その後ろの方々がこっち見てるよぉぉ。ひぃぃ。
まこ先輩を盾にしようとしたら拒否られた。
健先輩は頭撫でてくれた。一生付いてく。


「あの、水谷さんとは、どういう関係なのぉ?」
「『はぁ?』」


あ、いけね。素で返しちったてへぺろ☆
え? って顔でこっち見てるしww
えっと、どうしよっかな。


『あ、ええと、私と一哉先輩はただの先輩後輩ですよ? ね、一哉先輩』
「そーそー、俺の可愛い後輩チャンだからー」


原先輩が私の頭を撫でながら言う。
撫でられながらも、『・・・で、「だからなに」?』とハモらせていうと、訝しげにこっちを見た後にそっか、と呟いて逃げてった。
ハモらせたっていっても、原先輩のは疑問形じゃ無かったから! 私の方がマイルドだから!


「修羅場じゃん修羅場www」
『何でうちの部員は無駄にモテるんだよ! 巻き込まれんのはごめんだっつの』
「口わりぃぞー刹那」
『気を付けるね健先輩!』


健先輩って何か癒される...!
わりぃぞーって可愛いぃぃ!


「でたよ刹那の瀬戸押し」
「ほんと好きだよなぁ」
「...おい、お前ら帰るぞ」
「ああ。分かった花宮」
『ほーい。原先輩、今回はおごりなしでしょ? 掠ってもなかったし』
「うんいいよーん」
「高尾君、カチューシャ忘れてます」
「ん? わりーてっちゃんサンキュ!」





2014.09.15



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