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『あ、そういえばずっと聞きたいことがあったんですが。』



美作から戻って数日。

久しぶりに大阪城に戻ってきて刑部さんと策について語りながら、治療をしていた。



まぁ、あれだ。
本当に久しぶりにゆっくりできたから、フッとあることを思い出した。



「主が我にか?」

『はい、
 えっと・・・オレンジ・・・違うな・・・夕日色の髪を持つ忍を知っていますか?』

「・・・忍・・・?」

『緑色のペイント・・・いや、化粧をしてて、えっと・・・あ、花の香りがしたんですよ、少しだけ。』



ここ最近、私から刑部さんに質問するのは・・・っと言うよりも会っていなかったからできるわけが無い。

だからきいた。

そしたら少し考え始めてしまった。



「・・・花とな・・・。」

『多分・・・甘い匂い・・・』

「・・・ならば・・・すぐに会える。」

『・・はい?』



けれど言われたことに、首をかしげる。
だってそうだろう

すぐに会えるって・・・

私が忍に会うんですか?うん?



『(でも・・・あの忍に・・・)』



・・・謝れる・・・だろうか・・・。

助けてくれたのに、撃ってしまったし・・・


クルクルと包帯をまた巻きはじめる。
まぁ、本業はこっちだし・・・



「・・・」



だから、黙っている刑部さんが何かを知っているかなんて気がつかなかった。



執筆日 20130402


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