黒に、紅が混じる。
しかしすぐに黒に紛れ消されてしまう
黒い炎の中に一つの鳥かご
中に眠るのは紅の姫君
首から下げられた、取り戻すためのカギを大切に、壊さないように握りしめて…
きずいて…
小さく口をうごかして、
ゆるりと、空気が揺れる。
目を開けば、つぅっとその瞳から涙が伝う。
きでんは、もう…きがついているのに…
ぽろぽろと、止まらない涙を、そのままに…
もう、もう・・・・
終わったのでござるよ…
もう、それがしは…
紅の炎が強くなっていく。
黒を、まだ、覆いつくせないけれど・・・・
執筆日 20140112