部活を急にやめたこともあり 変な噂を流されたりするんじゃないかと思ったけれど そんな事はなく、平和にすごせそうだった。
要するに私はいてもいなくても 一緒だったということだろう。
「なまえ」
誰かが私を呼ぶ声がしたので 後ろを振り返ると
仁王がいた。
「どうしたんじゃ」
「なにが」
「なんで辞めたんじゃ」
「知ってるくせに」
「俺が問題かのぉ」
「違うよ、あたしが悪かったの」
「これから部活どうするんか?」
「どーしよ・・・」
「気長に決めんしゃい」
「ん」
「じゃあ俺は幸村に呼ばれとるけ、またの」
「ばいばい」
仁王は小さい頃から私に 親しくしてくれた幼馴染。
だから彼は私のお兄さんみたいなもので なんだかんだ心配してくれるけど それが原因で誤解されることも少なくはない。
互いにそれはないよなと否定してはいるんだけれども。
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