プロローグ

これはある国の、ある王子様のおはなしです。


あるところにとても有能な王子様がいました。
行動力に優れていて、情報収集やマネジメントなど参謀要らずの王子様です。
眉目秀麗な王子様は、その容姿と情報力で外交の要でした。ありとあらゆる国とのコネクションを手に入れ、結果として貿易により産業は見る見る発展しました。
ところがある時、王子様の有能さを妬んだ者が魔女を使い、城に閉じ込めてしまったのです。
白亜の城は漆黒に染まり、たくさんの人で賑わっていた城内は無人となりました。

そんな絶望の毎日を送る日々也王子はいつも夢見ていました。
いつか伝説の騎士が現れて、自分をこの檻から救ってくれることを。



デリックは隣国の優秀な騎士でした。しかし美しい女性に目が無く、片っ端から手を出しまくり挙げ句の果てには女王陛下を誑かしたとして投獄されました。本来ならば死罪妥当ですが、骨抜きにされた女王陛下が人知れず国外追放にしたのです。
別れの夜デリックは泣きながらすがりつく女王陛下を営業スマイルで慰め、甘い言葉で住なしながら、頭の中は既に次の女性を探す事でいっぱいでした。

(隣国には未婚の姫いないかな。あぁ、巨乳の未亡人ってのもイイな…)




[*prev] [next#]
[TOP]
[タイトル]
[しおりを挟む]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -