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来神回想→現在
微エロ放課後シズちゃんと喧嘩してたら雨が降ってきて、なんかムラムラしたから俺の部屋に連れ込んだ。
泥を落とす為にザッとシャワーを浴びて、冷えた身体を暖めるように抱き合う。
「ん、ぅ……ふっ」
ディープキスしたら切れた口端が痛くて、顔をしかめる。
「あ、ここ切れてんのか?」
確認するように傷口を舐められた。
「っ‥痛いよシズちゃん」
「我慢しろ」
「なにそれ?横暴」
そのままベッドにポスンと押し倒されて、シズちゃんが覆い被さった。
唇から首筋に落とされるキスが気持ち良くて目を瞑っていると、シズちゃんの動きが止まった。
「ん?」
シズちゃんの視線を追うと、俺の身体を見てる。
「なに?」
「…………いや」
気まずそうに俯きながら俺の身体に指を這わす。
「はっ!まさか罪悪感?」
「黙れ」
俺の身体中にある傷。擦り傷やら切り傷やら痣やら。
最近は頻繁に喧嘩してたから、治りきってない傷が結構残ってる。
「いっぱい有るねぇ」
「テメェは怖くねぇのかよ?」
「なにが?」
「俺」
「なんで?」
「身体こんなんなって」
「アハハッ!馬鹿馬鹿しい」
「?」
シズちゃんの頬に触れる。
「こんな傷ついた顔してる奴の何処に恐怖心湧くの?」
「ちげぇよ」
「違くない。俺は好きだよ、シズちゃんの暴力。シズちゃんの喧嘩。君と渡り合えるのは俺だけさ。雑魚が何人集まったって無駄。ふふっ!俺だけ。それってすごい優越感!!だから傷は勲章だよ」
「やっぱテメェ気持ち悪いな」
「んー…でもキズモノになっちゃったなぁ、俺」
「あ?」
「こぉーんな身体、誰にも見せられない」
「……」
あ、ヘコんでる。
「だからシズちゃん、俺といてね」
「は?」
「この傷が無くなるまで俺と遊んでよ」
「………あぁ」
分かった、と肩口に顔を埋めたシズちゃんの頭を撫でる。
「んっ、なに舐めてんの?」
チリっとした痛みとぬめる感触。
「治そうと思って」
「馬鹿じゃないの?」
シズちゃんの唾液なら本当に治りそうだなー。
「あは。傷治ったらサヨナラだね……っ」
脇腹を噛み千切られると思うくらい強く噛まれた。
「治んねーよ」
「うわ!超矛盾してんじゃん」
ちょっとだけ、嬉しかった。
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