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MEMO
ラーメン処女、散る

誰しも「いつかこんなものを見たい」とかそういう夢って抱いているじゃないですか。
バケツプリンを食べるとか、おてふぇすで実現されたけど、諏訪部さんのお声でミュージカルの氷のエンペラーUを聴く。というように、叶うかか叶わないかではなくいつか実現してほしいあるいはしたいという願望。

私にも数ある夢の中に「いつか推しにラーメンに連れてってもらう夢小説(あるいは恋愛ノベルゲームのシナリオ)を読む」というものがあって、私はこの夢をそれはそれは大事に「ラーメン処女」としてそれをとっておいたんですよ。

どうしてそこまでラーメン処女に固執するのかっていうと、男性にとってのラーメンが一種の友情アイテムだと思っているんです。
同じ釜の飯ではなく同じ暖簾をくぐってラーメンを食べあったなら、そいつと俺はもうトモダチ。みたいな仲間の結束の象徴。それがラーメン。

それで自分が通っているラーメンを誰かを連れて一緒に食べに行くのって、その人が同行者を自分のテリトリーに入ることを認めるってことにもなるんですよ。つまり存在を許容されるんですよ。

推しに許容されたい。という一心で生きてる人間からしたら「推しの男性キャラにお気に入りのラーメン屋に連れてってもらう」というイベントは「推しに己が存在をそばにいることを許される」というこれから続く幸せの始まりを表していたんです。

というわけで、最高の形で私は「推しにラーメンに連れて行ってもらいたい」と常日頃から考えていたんですよ。
5W1H。
私(夢女としてごく一般的な女であってもいいし、萌えるなら男であってもいい)は、
誰(数多のジャンルのよりみどりの推したち)と、
いつ(昼でもいい、夕飯にはまだ早い時間に食べるのもいい、もちろん呑みの締めの一杯だって!)、
どこで(推しのイチオシがいい、次郎でも)、
なぜ(ランチ、昼飯食いっぱぐれて空腹に耐えきれず、呑みの席の後でなんとはなしに)、
どのように(白コショウの缶譲り合ったり、餃子分け合ったり、次郎系ならもやしと麺のポジションをひっくり返せと教授されたり)

という具合に、私は「推しにラーメンに連れて行ってもらう夢小説を読む」ことに胸をときめかせてたんです。それこそ、童貞が初体験を夢想するように。

胸のうちに「ラーメン処女」を抱くようになって数年、とうとうその処女を散らしてしまったんですよ。ほんと、もう、うっかり。

経緯というのも、餃子のタレを何にするかでヒプノシスマイクの碧棺左馬刻の機嫌を大いに損ねる。という内容の夢小説を書くにあたって、夢主(名前変換ができる登場人物。とどのつまり私)が山田一郎と池袋にある中華料理店にランチを食べるという場面があったんですよ。
そこで何を食べるか決めあぐねている夢主に、山田一郎が「ラーメンも普通にうまいよ」とか言うものだから夢主がラーメンセットを注文してしまったんですね。

作文してる時は頭の中で再生されるアニメを文章にするという形でやってるので、マジでその瞬間はなんにも考えてなくって。一通り書いて、細かな修正を入れてる時に大事に大事にとっておいたラーメン処女を散らしていたことに気がついたんですね。しかも、自らの手で。

無意識のうちに過ちを犯してしまった。なんて経験は四半世紀も生きていればたくさんあるんですよ。でも、こればかりは悔しくて悔しくて。
ラーメン処女散らしたのがよりにもよって許斐先生のおてふぇす前だったんですけど、開演して夢の時間が始まる前まではショックというか、あんなに期待膨らませていたのがこうもあっさりとコトが済んでしまう無情とも言える時の流れ?みたいなものに呆然としてしまって。
なんかもう、とりあえずラーメン処女を取り返したいけど、一度ぶちあいてしまった膜が張り直せるものではないという現実を受け止めなくちゃいけないんだけど頭が追いついていない感じです。すごいしんどい。

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12th.Jun.2018


 
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