その日の部活は宍戸や忍足に嫌味を言われた程度で無事終わり、帰りにはジローと一緒にマックへ寄った。 私はポテトを、ジローはがっつりハンバーガーを食べつつ、好きな漫画の話をしながら歩いた。ジローは素の私にもずいぶん慣れたらしく、むしろ学校生活での私のキャラを面白おかしく感じているようだった。 ジローと別れてお屋敷の方へ歩いていると、突然目の前に銀髪スクアーロが現れた。私は素直におったまげる。(同業者の気配は悟りにくいのだ!) 「逃げろぉ!!」 「は?」 凄まじい形相でそれだけ告げて走り出したスクアーロ。 その直後、背後で大爆発が起こり、 「…」 私は潔く考えを放棄して走り出した。 「何?ねえ何が起こったの?」 スクアーロに追いついた私は走りながらも尋ねる。 「クソボスの仕業だぁ」 「や、それは何となく勘付いてたけど…。もしかして商談で何かあった?」 「っ俺の口からはこれ以上は言えねぇ!」 背後でもう一度爆発が起こる。 私達は爆風で軽く空を舞い、そこから体勢を立て直して屋根の上を飛びまわった。会話再開! 「つーか言いたくねぇよ、殺される」 「大丈夫だよ、ザンザスには知らない振りし通すから」 親指を突き立てれば一瞬考え込んだスクアーロ。 しかし再度首をふるう。 「う゛お゛ぉい…てめぇに殺されるっつってんだぁ」 「は?」 「ドカス」 「「え」」 いつの間にか前にいたXANXUSは銃口をこちらに向けてぶっ放した。彼女に向かっても容赦無し!痺れるぅ!ってか殺す気か! 私は伏せてそれを躱し、同じように伏せてかわそうとしたスクアーロは、運悪く家と家の隙間にズスサササと落ちていった。 「ザンザスこんのクソミソドボスゥゥ」とわけの分からん野太い悲鳴はどんどん落ちていく。 「…」 「あ…っと…」 「…」 「ザ、…ざんくーん…?」 どちらさん宅の屋根の上でザンザスはただ無言で私に向かって歩いて来た。細長い三日月を背負って来る様は不気味で格好いい。かっこいいけどめっちゃ不機嫌。 怒りのオーラが目に見えそうである。(私殺されないよね!?これ) 「ど、どしたの…?ザン、」 ぎゅっ お前が足りねぇ (冗談でしょ何これ!死ぬんですけど) ×
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