橙色の三つ編みと黒色のセミロング
橙色の飛び降り
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俺は夜兎高で最強の男だ。
夜兎高で最強ということは、この街で俺はナンバーワンということだ。
この世界で俺に不可能なことはない。
俺に刃向かう奴は苦しむ時間さえなく殺してやろう。
「おい団長。校庭にまぁたわんさかガラの悪い奴らがたむろってるぞ。何かやったんだろ」
「知らないね。ここらのバカ殺りすぎちゃってもう何がなんだか」
「ったく。ほどほどにしてくれよ。俺が困るんだ」
大体の学校は制圧したのだが、まだやっていないところがあったか。
俺としたことが不覚だった。
しかし、これくらいの数なら数分とも掛からないだろう。
こんなことをするくらいなら家に帰ってドラマの再放送でも見ている方がいい。
「しかし、ざっと500はいるな…。どうやって話つけようか……」
どうやら阿伏兎は話し合いで解決させるつもりらしい。
そんなことせずにさっさと殺してしまえばいいものを。
「いいよ阿伏兎。俺が行く」
「はぁ!?お前さんが言ったら死人が出るぞ」
「殺さない程度にやるよ。多分」
「多分って何だよ。殺すんじゃねぇぞ。あとで俺が大変なんだ」
「はいはい」
最近暴れるのを控えていたから、少しやりすぎてしまうかもしれないな。
なんてことを思いながら俺は3階の窓から飛び降りた。
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