橙色の三つ編みと黒色のセミロング
黒色のセミロングさん
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私はその時、校庭側にむいた校舎の横を歩いていました。
理科の実験の片付けを、先生に手伝わされていました。これも内申点を稼ぐため…。
それにしても、空はどんよりとしていて、今にも泣き出してしまいそう。
そんな時、校門の方でざわざわと黒い物体が、ここ、夜兎高へやってきました。
夜兎高はここらでも有名な怖い高校です。
何故私がここへ来たのかというと、お馬鹿さんだったのです。
男だらけの高校へ行くことに両親は心配し、私にとあるモノを持たせてくれました。
悪い人ばかりの夜兎高でも有名なのは神威さんという方です。
私は見たことはありませんが、とてもお強いのだとか。あゝ、怖い怖い!!
どうか、平穏に暮らし、無事に卒業したいものです。
その時、事件は起こったのです!!
空から人が降ってきたのです!!
ドオンという大きな音がなり、砂煙が立ちます立ちます。
吃驚仰天、私は尻餅をつきました。
「あり、君誰」
「ひっ人が…空から……もしや天使」
「天使でもないし神様でもないよ。俺の質問に答えてよ」
「ひぃ!!!なんでございましょうか!!」
「君の名前は」
「春菜めいです!!命だけはお助けを…」
その時、これは両親に託されたとあるモノを使うときではないのかと考えました。
しかし、私はお馬鹿さんなので考えるよりも先に体が動いてしまうのです。
「ここから離れていたほうがいいんじゃない。殺しちゃうかm」
「てえぇぇい!!!!」
私は、桑原パンチをかましてやりました。
まさか、この方があの神威さんだなんて知らなかったのです。
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