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「ご苦労様です、nameは仕事が早くて助かります」
『早く終わらせて早く遊びに行きたいからね』
「あとはこの大雑把な部分さえ直してくれたらもっといいんですけど、ほらこれ順番も表裏もバラバラですよ」
『めんどくさい』
「言うと思いました」
『いいでしょ、通常なら5時間はかかる量を2時間で終わらせたんだから』
「さすがですね」

トントン、とバラバラの報告書を綺麗に揃えていくジョルノ。彼は私の集中力と仕事の早さを評価して私を側近にする、と言ってくれたのだ。年下だけど、一応ボスだし、私はジョルノを尊敬しているからジョルノの期待にはちゃんと応えたい、と思っている。

「name、寝るなら部屋に戻って寝ろ」
『う〜ん、少し横になりたいだけだからブチャラティ膝かして』
「俺はもう仕事に戻るぞ」
『えーそんな...』
「第一俺が膝を貸したらお前は絶対寝るだろう」
『大丈夫だよ、ブチャラティの膝ゴツゴツしてるから寝入れないと思うし』
「......仕方ないな」
「ブチャラティ、僕が代わりましょう」

何とか膝まくらゲット、とブチャラティの方へ横になろうとした私の身体はその反対側へと引っ張られた。目の前にはさっきまで机越しに座っていたはずのジョルノの顔。

『どしたのジョルノ』
「ブチャラティの代わりです」
『そう』
「ブチャラティ、仕事に戻って大丈夫ですよ」
「あぁすまない任せた」

ブチャラティの言う任せた、とは私の御守りの事か。

『ジョルノ仕事は?』
「一段落ついたので僕も休憩です」
『うん、それがいいよ働きっぱなしじゃ身がもたない』
「nameはいつも寝ているような気がするんですけどね」
『気のせいだよ、気のせい』
「そうですか」

ニコリ、と微笑みながら私の髪に指を絡ませ頭を撫でるジョルノ。この子は本当にどこから見ても美少年だ。そして指先がエロい。

『ジョルノの指舐めたい』
「何なんですか突然」
『いや違う、私が舐めるんじゃ意味無いから指くわえてみてよ』
「嫌ですよ」
『なんかエロいなぁーと思っただけ』
「nameの性的指向は良く分かりませんが...あなたが舐めてくれると言うんなら、構いませんよ?」

私の髪を梳いでいたジョルノの手が、今度は唇に触れた。そして口角からゆっくりとなぞっていく。

『仕方ないなぁ』

唇をなぞっていたジョルノの手を取り裏返し、手の甲をベロンと一舐めしてやった。呆気に取られたジョルノの顔もやっぱり美少年に変わりはない。

「...」
『ジョルノは可愛いなぁ』
「...はぁ、もういいから寝て下さい」
『ねぇジョルノ』
「...なんですか」
『やっぱりジョルノの膝もゴツゴツしてるね』
「当たり前ですよ」


20130205

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