背中に縋って引き留められたなら | ナノ
アナザー・企画



  カタオモイ/無印後・フレイとカガリの会話 if設定


カタオモイ


「・・・・・・お前ってさ、キラの彼女なの?」
「は、アンタ。何よ、いきなり。
それって牽制?」


食堂で食事を取る赤髪の少女を見かけてカガリは自分のトレーを持って隣に座った。


「ちっ、違う!そんなんじゃ・・!!」
「・・・・・・・・まぁ、そうよね。
なんかザフトの子と仲いいもんね、アンタ」
「それってアスランのことか・・?///」


カガリは顔を赤く染めた。


「・・アスランって言うんだ。
いいんじゃない、お似合いで・・」
「ほっ、ほんとか//」


『お似合い』という言葉に目をキラキラさせてフレイの瞳を覗き込むカガリがいた。
初々しくて、まるで小学生のような恋愛だ。


「私にもあったなそんなとき・・」
「え?」
「なんでも、で、付き合ってるの?」


フレイはキラと同じようにコーディネーターのアスランと仲が良いであろう少女が気になった。


「つっ、付き合ってるというか・・//」
「・・じゃあ、どこまでいったの?」
「どっ、どこまでって・・」


顔を真っ赤にさせるカガリにフレイは素知らぬ顔でけれど優しげに見るフレイがいた。
カガリはそんなフレイに気づき、ごにょごにょと口を動かした。


「・・・・抱きしめられて、キスした・・///」
「・・・・・コーディネーターって、手が速いのかしらね?」
「・・そう・・なのか?」
「さぁ、知らないけど。けど、まぁ同意の上ならいいんじゃない」


同意。

私達は同意の上だったのだろうか。
キス、したのも私が一方的でセックスはキラから求めてはきたがあの時は状況が状況だったのでそこらへんも怪しい。

キラが好き。

そう気づいたのは本当につい最近でキラが死んだと聞かされたあのとき。
自然に流れる涙に私は自分の思いに気づいた。
死ねばいいと思っていた。
キラは私のために戦って死ぬのだと。
なんと愚かなんだろう。
そうして、私は傷つけていた。世界で一番大切な人を守りたい人を。

キラは私を二度も助けてくれた。
いや、二度ではない数え切れないほど。
あの大きな機体を操りキラは私たちを守ってくれた。
あのとき、ドミニオンから脱出した私を助けてくれたキラ。
ずっと泣いてた。
泣き虫なんだって思いながらも私も涙がとまらなかった。

死んだと思ってた、だけどキラは生きてた。
本当はナタル艦長を再会したときに私は地球に戻ればよかった。
けれどそれをしなかったのはキラに会いたかったから。
そして、言いたかった。


『ごめんなさい』





『ありがとう』





『好き』


という言葉。


『ごめんなさい』と『ありがとう』は言えた。
けれど言えなかった言葉がひとつある。
それは『好き』って言葉。
だって、キラの隣にはあの子がいたから。
凄い信頼してるんだなって思った。
たぶん私なんかと比べ物にならないくらい。
今更告げてどうなるんだろう。
あんなに、キラを傷つけてそれでも『好き』だなんてどんな顔をすればいいんだろう。
きっと、キラには嫌な顔をされるそう考えたら怖くて言えなかった。


「・・・そうだよな・・///」
「え?」
「お互いのペースで進めていけばいいんだよな」


くすっ


「え?・・・・・・フレイの笑顔初めて見た」
「何よ、失礼ね。私だって笑うわよ」
「そっ、そうだよな。うん」
「いいんじゃない、そういうの?
付き合うに定義なんてないわ。
唯、相手を好きだって思ってそれに相手が返してくれる。
もう・・それだけで幸せだと思うわ」
「うん!」


嬉しそうに頷くカガリを見ながらフレイは笑った。
私もこの子みたいな恋をしたかった。
それは思う。けれど、もう手遅れ。
だって、私はキラを好きだから愛してしまったから。
もうキラ以外に愛せる人なんていない。
だったら始まりは唯のきっかけ。
なら、もう一度告げてみよう。
駄目で元々。


『――・・私はあなたのことが、好きです』


と。
フレイはニコリと微笑んだ。


END

ゲームで、カガリがフレイに言う「お前ってキラの彼女なの?」と恐る恐る聞く台詞が可愛すぎるので、そこから妄想してみました。ちなみにこの返事の回答は「あんた嫌い」という奴でした。カガリとフレイの組み合わせって面白いな。仲悪くて。キラを取り合う感じが好きです。一方的なライバル。カガリ←キラ←フレイになってましたよね?

なんとなくオマケ
「・・・あんたさ」
「?」
「アスランと付き合ってるなら。キラとあんたって何なの?」
「へっ・・・うーん。まっいっか」


カガリは考える仕種を見せて頷いた。


「兄妹だよ」
「は?」
「だから、正真証明の血が繋がった双子なんだ」
「初耳なんだけど」
「私も最近知った。
生き別れだったらしい」
「・・・・そう。・・・・そういわれれば目元とかそっくりよね。
くりくりしてて、かわいいし」
「・・・・・///」
「?」
「フレイに褒められた・・///」
「はぁ?
何なのよ、あんた気持ち悪いわね」


・・*・・


ちょっとフレイに懐いてるカガリっていい。
けど、カガリに冷たいフレイお姉さまがいい。
結構、フレイって世話焼きだと思うのです。
アスランとのデートとかにメイクしてあげたりとか。
支離滅裂な駄文にお付き合いくださいありがとうございました。



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