あなたを想うだけで傷だらけです | ナノ
パロディノベル



  恋人 -Let's walk hand in hand-


恋人@

-Let's walk hand in hand-



先週の日曜日ずっと憧れていたアスランと付き合うことになった。
今日は初デートだったりする。
男の人と二人で出かけるなんて初めてだ。
待機中の今でさえ鼓動が高鳴っている。
う〜。
こんなんでデートとか出来るのか私。
今日のために服や靴もフレイ達に手伝ってもらって
可愛い女の子のものを用意した。
ピンクのワンピースに白のミュール。
今までこんな格好なんてしたこと無い。
・・アスランのためだと思うとよりいっそう恥ずかしさでいっぱいになる。
ピンポーンと家のチャイムが鳴った。
来た!
カガリはドキドキしながら玄関のドアを開けた。
扉を開けた先に立っていたのは思い描いていたその人だった。


「おはよう」


アスランは優しく笑った。
//////


「おはようご・・・ざ・います」
今日もかっこいいよ。
制服姿以外のアスランを初めて見た。
なんだかいつもよりかっこいい気がする。


「敬語は無し!」


むっとしたようにアスランはおでこをツンとつついた。


「ごめん」


なんだか癖みたいになちゃった敬語。
アスランは気にしているみたいだ嫌われたら嫌だもん。
気をつけないと。


「行くよ」


アスランはそう言って私の手を引いた。
初めて出会ったときみたいに。


「うん///」


私は大きく頷いてアスランの後に付いていった。隣に歩くアスランにドキドキして顔が上げられない。
私今めちゃくちゃ緊張してる。
絶対顔真っ赤だ。
握ってる手に汗とか出てそうだ。
う〜。
そうこうしている内に駅に着いた。


「・・・・」
「・・・・」


その間私は一言も喋ってない。
これってめちゃくちゃまずいよな!
カガリはアスランと繋いでいない掌をぎゅっと握った。


「あのさ!」
「!?」
「えっえっと・・・・だからさ。・・そう!キラ!キラとはいつ出会ったんだ?」


よし!
キラなら共通の話題だし大丈夫。


「・・キラか?」


アスランは気の抜けた返事をした。


「うん」
「キラとは1年の時に会ったんだよ。たまたまクラスが一緒で仲良くなったんだけど。
そのときはキラが一方的に話してきてて、暫くして俺が折れたんだ」
「折れた?」
「そう。なんかああもうしょうがないなって感じ」
「へぇー」


なんか羨ましい。
キラとアスランには私が知らない時間があるんだろうな。


「・・・羨ましいとか思ってないよな?」


ギクッ。
アスランは少し怒ったような顔をして私を覗き込んできた。
なんでばれたんだ?


「カガリ顔に出すぎ」
「そうか?」
「すぐに分かる。

それとせっかくのデートなんだからキラの話は無し」
「・・・気をつけ・・る」


カガリはそう言うアスランに首をかしげながら頷いた。
アスランはカガリの返事ににっこりと微笑んだ。


「よし。
今日は俺と二人で思いで作ろうな」


アスランはにっこりと微笑んだ。


「//////////////」


カガリは顔を真っ赤にさせた。
何か喋ろうと思うたびに唇からは渇いた息が吐き出された。
ずっずるい・・//。
今さらだけどアスランってめちゃくちゃ天然たらしだ。
目の前のアスランは何も無かったかのように飄々と前を歩いている。
・・本当にずるい。
心臓持たないよ・・。

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