買い物へ行くA





翌日、変装させた榛名の持つ車で二駅離れたショッピングモールへ向かった。着いてすぐにレストラン街で少し早めの昼食をとり、モール内で買い物することに。

始めにスポーツショップへ寄ってウェアーやグリップテープやら野球に不可欠な物をお互いに購入。

「タカヤ、次彼処のインテリアショップ寄ってみようぜ。」

殆ど多くの女性で賑わうインテリアショップに入り、色んな雑貨や家具を見て回る。あんまり興味なかったけど、結構便利なのあんだなと感心しながら見ている間、榛名は空気清浄機とペアのマグカップを購入。買った物をニコニコしながら俺に見せてくるもんだから少し気味が悪かった。
其の後は服屋を何軒か入っては服を買う榛名を横で見て、次の目的地へ向かう為にショッピングモールをあとにする。

車で20〜30分位走らせてディスカウントストアに入る。
何でもそこで買いたい物があると言う榛名には着いて行かずに店内をブラブラする。奥の方に行くと18禁コーナーなんかあんだな。と思っていると後ろから声をかけられる。

「なんか欲しいもんあったか?」
目的の物が買えたのかまた笑顔で此方に駆け寄る。

「洗剤とか洗髪料買ってもらえると嬉しいです。」
「わーった。」

洗髪料と洗剤類を買って貰い、最後に家の近所のスーパーで一週間分の食材などを買って帰宅する。

「あー疲れた。」
「結構いっぱい買いましたしね。お茶飲みますか?」
「おー」

専用のコップにお茶を注いで机にコトンと置く。

「なんかさ、こうやって買い物してっと新婚みたいだな!」
「新婚って、あんたバカですか?」
「あんだよ嫌なのかよ。」
「そう言うことは女性の前で言ってください。」
「タカヤだから言ってんのによー」

また、この人は訳の分からない事を言う。

「お、そうだ、これ洗っといて。」

そう言われて渡されたのは先ほど買ったペアのマグカップ。
何で俺の家で洗うのかが謎なんだけど。

「それ、俺とタカヤのだから!」
「前も言いましたけど私物を次々増やさないで下さい。」
「いーじゃんかよ。タカヤん家は俺ん家みたいなもんだし。」
「だから、その理屈分からないんすけど。」
「あとこの空気清浄機もなー。」
「それもですか。すみませんね埃っぽくて。」
「ちげーって。これはタカヤの為に買ったの!」
「俺、花粉症でもなければ鼻炎でもないのでいりません。」
「んなことゆーなって。ところで今日の晩飯なに?」
「今日はハンバーグです。」
「うっし!それ食って帰ろ!」
「準備するんで開け散らかしたところ片付けておいてださいよ。」
「わーった。」

昨日のうちに準備をしていたので後はこねて野菜と一緒に焼いて、具沢山のコンソメスープにサラダとご飯をよそえばあっという間に出来上がり。

「タカヤ出来た?」
「はい。運ぶの手伝ってもらえませんか?」
「おー!タカヤのハンバーグッ!!」
「落とさないで下さいよ。」
「わーってるって。」

ご飯とスープを二人分すくって机に置く。

「いっただっきまーす!」
「いただきます。」

余程お腹が空いていたのかものすごい勢いでガッツいていく。
なんか子供みたいだなと思い、口が綻ぶ。

「あんまり急いで食べると喉を詰まらせますよ。」

口元についていたご飯粒をとって食べると、榛名の手が止まりポカンと口を開けて此方をじっと見ている。

「どうしたんすか?」
「お前、時々心臓に悪いことすんなよな!」
「はぁ?」
「あと、他の奴にそんな顔すんな!」
「わけわかんないんすけど。」
「すんなら俺の前にしとけ。わーったな!」
「はぁ…」

不服に感じながらも箸を進める。
言った本人は顔を赤くして、さっきより食べるペースを落としながら残りのご飯を胃にかきこんでいく。
お互いに食べ終えると、榛名は寛ぐことなく帰り支度をする。

「もう、帰るんですか?」
「ん。」

荷物を持って玄関に向かう榛名の後を追う。

「んじゃ、またくっから。」
「来る時は前日に連絡下さい。」
「わーった。それと、タカヤ……」

俺の名を呼んでジッと見ていると思えば、急に肩をだいて額に何やら柔らかいものが当たった。

「またな。」

其れが唇だったと気づいた時には其処にはいなくて、あいつが出て行ったドアを暫く睨みつけ、口付けられた額に手を当てるのだった。









あとがき
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ご飯食べるくだりばっかだなぁ〜
そして、まとめられず2pになってしまった。


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