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『…何かわかったのか?』「うん。コウも同じだって」
『ほんとに別世界とかあんのか』「そうだよ、こことは全然違うの」
『へぇ、どんな所なんだ?』や、可愛い。目が新橋色(しんばしいろ)に輝いてる。
どんなところ、かー…車とかいっぱい通っててうるさいし、木とかもないわけじゃないけどこっちよりは少ないし、文化が発達したからか人との関わりは薄くなってきてるし
「そんなに綺麗なイメージなかったな、うるさかったし」
「あれ?ユウキって都会住み?」
「それなりに都 心近くでしたよ。因みに首 都じゃありません」
「ノモセ的な?」
「あー、どっちかって言うとトバリに近い感じですね」
『結局どんなだ』「便利だし悪くはないんだけど、好きになれるかは微妙な場所?」
『はぁ…』僕だってよくわからないよ。そもそも考えたことないし、そこにいるときは気付かないだろうし。
あ、こうやって考えるのも案外楽しいのかも。
「もうちょっと考えてみるよ。面白そうなこと思い出したら話すね」
『ん』そっけないけど絶対楽しみにしてくれてるよね。ちょっと笑ってるし(多分)。
「ところでユウキ、理焔から仕事言われてない?」
「あ、ご飯食べたら見回りと言うなの散歩に行ってこいって言われました」
『そう言えばそれが最初の目的だったな』「じゃあ足止めして悪かったな。俺行くわ」
「はい、それじゃ失礼します」
何であんなことになったのか思い出せないけどまあいいか。
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