君と僕と私と。 | ナノ


▼ 部活見学と放課後と 2

―茶道部室

春「じゃーん」

っと言って、私たちに着物姿を見せる春。

『おー』

要「そっか、悠太も春も同じ茶道部だったな」

祐「春それ、女物の着物だよ」

《春に似合うなー》

悠「へー、要ほとんどカンペキじゃん」

『流石、ボンボンなだけありますねー』

要「はっ、オレを誰だと思ってるんだ」

『要さま?』

―バシっ

『いった...じょーだんですー』

要「アホなこと言うな、てゆーか、次祐希だぞ」

祐「!.......」

春「祐希くん、今日はもっと力を抜いてやってくれてかまわないんで...;」

祐「しっ!話しかけないで、要がどこに口つけたか分かんなくなる.....」

要「ちゃんとふいたっつの!!あーはいはい、そんなに俺と間接キスはいやですか」


・・・・・・・・。


要「オレだってしたかねーけど!!!////」

『うわー、要うわー』

―バシっ

『った...何でもかんでも叩くなアホっ!』

要「お前が、いらんこと言わなかったら叩いてねーっての」

悠「そうだ祐希、要が入ってる生t「ヤ。」」

要「あーもー、やめだやめだ。本人たちが一番やる気ないのに決まるわけねーじゃん」

春「あはは; お疲れ様です」


《これで、少しは要もこりたかな?》

そう思ってたら、祐希がマンガを読んでるのに目がいった。

『祐希、私も読ませてー』

祐「いいよ、はい隣どーぞ」

要「つか、お前たちはのんびりマンガ読める立場じゃねーだろ」

「『あ』」

『あーせっかく良いとこだったのにー』

祐「やめてください。マンガとアニメはオレたちの大好物なんですから」

『そーそー、要が勉強大好きなのと一緒』

要「はいはい、そうかよ」

・・・・・・・。

要「って、それを早く言え―――っっ(怒)」

―ガッシャーン

要が立ち上がった拍子にお茶碗が割れた

『あーあー、要弁償だよ弁償』

要「っるせー!!このオレに遠回りさせやがてぇ―――!!」

『はいはい、要さまー要さまーっと』

そんなこんなだったけど、何とか祐希を部活にいれる道は見えてきたみたい。
え?あ、私?
私は入部しない、だってー疲れそうだし?



―漫研部室

そして連れて来られた部室。

《なるほど、漫研か》

要「ここがお前らにピッタリの部活。漫研だ」

『こんな部活あった?』

要「あったっての。ちゃんと部活確認してねーのかよ」

『いや、部活入る気ないから確認なんてしてないって』

要「あーそうかよ。とりあえず、ここで好きなキャラや必殺技の話題に
花を咲かせるがいい。はいこれ。入部届にハンコもらって提出しろよ」

祐「あー無駄に疲れた」

『んー...』

春「あっ、あの...要くんの事怒ってますか?」

祐「なんで?」

『?』

春「結構強引に入部させようとしちゃったし、二人今日、要くんにキツイし...」

『いつもでしょ?』

悠「いつもだね」

春「でも要くんも要くんなりに二人のこと心配してるんですよ(...多分)。
わかってあげてください...ね?」


祐「『......』」

祐「....知らないよそんなの。さっさとハンコもらって帰るよ。

          失礼しま――――....す」


重い扉を開けた先は――――

       『ひ、人がいない...;』







要「はっ、半帰宅部だあ!?」

祐「うん。」

驚いている要とは反対に、嬉しげに頷く祐希。
部活見学してよかったのかは微妙だが、まぁ要の目標は達成できたしいいと思う。

要「で、で、なんだよ、お前らそんな部活に入部したのかよ」

祐「うん。」

『あ、私はしてないから』

要「はあ!?バッカじゃねーの!?あーもー最悪だよ。意味ねーよ。バーカ」

春「でもホラ!祐希くんを部活に入れるっていう目標は達成できたじゃないですか!
ねっ、ねっ!」

要「あぁ、そうだな...9割方今と状況変わらねーだろうけどな」

春「まあまあ、変化する瞬間なんてきっとこの先いくらでもあると思いますよ」

春の言う通り、変化する瞬間なんていくらでもあると思う。
新しい学校生活を機に私の気持ちも変化していくんだろうなー。
そんなことを考えていると、突如悠太が私の肩に手を置いてこう尋ねてきた。

悠「名前は、どうして部活入らなかったの?」

『んーまぁ、部活に縛られるのも嫌だし...まぁそんな感じかな』

悠「ふーんそう」

そう言って、悠太は軽く微笑んだ。
本当の理由が言えず、語尾を濁しちゃったけど...
本当は、みんなと一緒に居る時間を削りたくなかったから部活は入らなかったんだよ。

微笑む悠太を眺めながら心中でそうつぶやき、微笑み返した。

.

まえ / つぎ

[ back to top ]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -