君と僕と私と。 | ナノ


▼ ボクらの17回目の春に


春もうらら 桜は満開

―ピンポーン

『はーい』

悠「名前、学校行こ」

祐「早くしないと、遅れるよ?」

『わかったから、急かさないで』

―ガチャっ

『これでよしっと! 待たせてゴメン。さ、学校行こ』

「「うん」」

『今年は、誰と同じクラスかなぁ』

祐「名前とがいい〜」

ぐだ〜っと私に寄りかかってくる祐希。

『祐希さーん重いんですけど。悠太、何とかしてー』

悠「こら、名前が重たがってるでしょ?」

祐希を注意する双子の兄、悠太。

私たちは、今年で17回目の春を迎えた。

始業式も終わり、各教室でHRを終え各教室へと戻っていく。

始業式なのに、1日目からお弁当がある意味は分からないが
春が屋上でお弁当を食べようっということなので私たちは今、屋上にいます。

要「あー風強ぇー....ったく、誰だよ、屋上で弁当食おうなんて言いだしたのは」

春「だって天気いいのに教室じゃもったいないじゃないですか」

要「おかず砂まみれになる方がもったいねーっつの!」

『要、食事中に叫ばないでー、五月蝿いから』

春「あ、じゃあボクのサンドイッチから好きなのとってくださいよ」

『春、私にもくれる?』

春「はい!いいですよ」

『ありがと〜』

悠「要なんかに必要ないよ。春、ちゃんと自分で食べなさい」

祐「要、ボンボンでしょ? おかずの一つや二つで何さわいでんの」

要「いちいちつっかかってくんな 双子。
オレはお前らの巻き添えくらうっつーのが腹立つんだよ。 
まあ、砂ついても腹に入りゃ同じだけどよー」

(((だったら、誘ったとき断ればいいのに...)))

《要は昔からホント、素直じゃないな〜》

そんなこんなで 私たちは穂稀高校の2年生になった。

春「そういえば、要くんと祐希くん同じクラスになるの初めてですよね!どうです?」


要と祐希が4組で、私と悠太と春が5組。

―シーーーーン

春「...あの...」

『黙ってないで、誰か話して。この状況辛い』

要「どーもこーも最悪だよこいつ。
クラスの誰に話しかけられても基本が無視なんだよ」

春「えっ」

『まぁ、祐希だからねー。でも、要の言ってることわからなくもないな〜』

春「そうなんですか?」

『うん、マンガ借りる時も話聞いてんだかわからないときあるし...』

要「名前、お前も何かと最悪だ!中学まであんなおとなしかったのに、
入学早々祐希みたいにアニメ雑誌開きやがって」

『これが素なの。ただ、アニメに目が覚めたっつーか...』

春「祐希くん、それってマズイですよ...」

祐「別に故意に無視しようなんて思ってないよ?失礼な...
ただ、誰の子言葉もオレの中にまで響かないだけで...」

要「単にお前が人の話きいてねぇだけだ!」

祐「やだなぁ〜、名前の話はちゃんと聞いてるよ?」

『嬉しいけど、それって私だけでしょ? 他の人の話も聞いてあげて』

祐「うん、そうだけど」

春「悠太くん...」

悠「いいんじゃない?そういうのも祐希だと思うし、
一匹狼っていっても誰かを傷つけるわけじゃないし」

春「無視されたら十分傷つきますよ」

要「だいたい祐希は普段から協調性っつーか、他人を思いやる気持ちってのが
足りなすぎるんだよ...........っ!」

『あっ、要、今絶対何かひらめいた』

要「よし、祐希、それと名前、お前ら今すぐ部活に入れ。2人とも今帰宅部だろ」

「『はあ?』」

要「今のお前(祐希)に不足してるものを補うには部活動が一番てっとり早い」

『ちょっとまって、祐希を部活に入れる理由は分かったけどなんで私まで?!』

要「お前も帰宅部だからついでに入れ」

『え!っちょ、私ついでなの!?』

なんだか知らんが、祐希のせいで私まで部活に入れられることになってしまった。

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まえ / つぎ

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