彼と離れるようになって、もうじき一年が経とうとしていた。

「ここでは、俺のやりたい事が見付からないから」

 彼はそう私に告げた。
 その視線の先は何を見ていたのか、私は分からなかった。
 ただ、一つだけ理解出来た事。
 それは、どんなに私が必死で引き止めようとも、彼の強い意志は決して揺るがないという事――



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