13
「星宿様大丈夫ですか?」
「あぁ、すまない…大丈夫だ」
星宿はゆっくり寝台に腰をおろし、ぽつりと呟いた
「似ているな彼は…」
「星宿様…?」
「あぁ、いやすまない…彼、静蘭殿が私が兄上のように慕っていた人に似ていたから…つい動揺してしまった」
秀華は少しでも落ち着ければと思い温かいお茶を淹れた
「お茶、よければ飲んで下さい」
「あぁ、ありがとう」
星宿はコクリと一口飲むとゆっくりと口を開いた
「少し…」
「…?」
「少し、昔話につきあって欲しい…」
そう、あれは私が初めて父とこの国、彩雲国に来た時のことだ
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