旦那 | ナノ



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お風呂上がりに柔軟してると、途中で2人が乱入してきます。
次の日の食事とお弁当のメニューを考えつつ、お隣さんの勉強を見て、…まあ30分でしょうか?
大体は12時くらいに就寝です。

ホント、ハードスケジュールだと思いません?なんて疲れた顔で言ってみれば、はぁあと声を上げた部員たち。
…え?その反応は可笑しくない?
同意して欲しかった。
ついでに言えば、よくやってるなって褒めて欲しい。
なんて思っていれば、紳先輩がそっと私の頭を撫でてくれる。
しかし言葉はない。

「…そりゃ、体力つくよなぁ。」
「筋肉もつきますとも。…変わる?橘くん。」
「無理、俺料理できないし、そもそも神と一日中一緒にいるとか無理。」
「それ、本人の目の前で言うこと?まぁ、俺も絶対嫌だけど。」

…忘れてた、コイツら同族嫌悪でそりあわないんだった。
未だ撫でている紳先輩を見つめると彼は困ったことがあったら言えよ、と男前に笑ってくれる。
その顔に癒されながら、お向かいさんと隣人さんを思い出してはぁ、と溜息をついた。
未だに言い争ってる橘くんと宗くん、未だ動きが見られない部員達の注目を集めるため、ぱんぱん、と手を叩く。

「関係ない話始めたの私だけどさ…まあ、とにかく、皆さんは新しいマネージャーは増えないと思ってて。」
「続きもしないマネージャーに仕事教えるとか、マジ苦痛。」

はぁ、と先輩の男マネが呟く。
がしがしと男らしく頭を掻く彼は、怪我が原因でバスケは出来なくなってしまったらしい。
しかし、その後マネージャーをしていたらトレーナーの道に目覚めたと言う凄い人だ。

「あ、明日から私一週間日本にいないので、プリント今日作って、宗くんに渡しときますね。」
「うわ、マジかよー。」
「お願いします。」

ぺこり、頭を下げた。
最悪ーといいながらも、仕方ないなぁ、という顔をしている。
うーん、いい先輩に恵まれてるなぁ。
なんて思いつつ、じゃあ、片付けお願いします。と笑いかけて、私は女子更衣室に向かった。

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