胸うさ | ナノ



アイスヘル戦闘

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どーん、と爆発音が響く。
皆が飛び起き、勿論私も起きた。
外に出て、出発すれば、飛んでくる数十匹の虫。
気持ち悪い!!
なんて思いながらも薙刀を形にして、仕留めていく。
ジョンガルクワガタ、とかいうものらしい。
数匹取り逃がしたが、それ以外は私の足元で粉々になっている。

「来たな…!!『美食會』!!!」

トリコさんのその声に、敵さんの方を見れば、4つの影。
昆虫に捕まってるのが二人、昆虫の羽が一人、鳥のような翼が一人。
女の子。
ここに来るまで口を動かしていたことも考えて、きっと、同類。
彼女もこの世界に飛ばされた口だろう。
そう思っていれば、虫の親玉がトリコさんに突っ込んだ。
しかし、すぐにウォールペンギンの親がやってきて、地面が抜けた。
まあ、そこからは小松さんが下に行ったり、ペンギンの親が虐殺されたりとあったんだけど。
割愛します、許してね?
小松さんを追おうとした二人の前に立ったマッチさんと滝丸少年。
私も勿論、マッチさんの近くに居る。
ふと思い立って、少女に日本語で声をかけてみる。

『お嬢さんは望んで此方に来たの?』
「…氷雨?」

不思議そうに、不安そうに私を見るマッチさんたち。
彼方の少女が目を輝かせてこちらを見た。

『お姉さん、日本人?!』
『そうねぇ…、日本語と英語しか喋れなくて辛かったことを考えれば、日本人かしら?』

あちらさんも驚いたように仲間の彼女を見つめている。
彼女はテンションがあがったのか、キラキラした瞳で見つめてきた。

『お姉さんは何派?!アタシ、大概なんでもいけるんだけど…一番は小松受けなの!』
『腐女子なのね…私も総受けは嫌いじゃないけど。』
『お姉さん、名前は?アタシ、晴っていうの。』
『晴ちゃん、可愛い名前ね。私は氷雨よ。それで、何で美食會に居るの?』
『落ちた先がそうだったの!アタシも主人公側に居たかったのに!!』
『あらあら、私はグルメ界だったわよ、人に会えただけよしとしなさい。』

彼女は顔を真っ青にして私を見た。
その様子に苦笑して、私を心配そうに見るマッチさんに顔を向け、大丈夫ですよ、と告げる。
晴ちゃんは美食會の彼らに殴られた。
あれま、可哀想に。
ぐば、と彼女の目の前に虫が出される。
おびえた彼女は日本語で、お姉さん、覚悟してくださいアタシ虫の苗床にはなりたくないの!!
と叫んで、虎さんを3匹ほど出してきた。

「あらまぁ、マッチさん、トリコさん、私あの子の相手しますね。」
「平気か?」
「ええ、ちょっと、聞きたいこともあるので。」

そう言って、さうに巨大化してもらう。
その様子に驚いた様子を見せる美食會。
小さく笑って、息を吸い込む。

「聴こえる、聴こえる…、」

某うさみみをつけたピンク色のヒーローの台詞を口にすれば、さうと私の姿が変わった。
全体的に皆さんが違和感を訴えてこちらを見ているのには気がついてる。
でもね、恥ずかしかろうとやらなくてはいけないんだよ。
だから、此方見てないで戦って!!!

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