胸うさ | ナノ



アイスヘル到着

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でっかい船に乗り込んで、何か良くわかんない説明を受けた。
結果、センチュリースープっていう何かよくわかんないけど、美味しいものがあるとこに行くんでしょ?
それが、極寒の地のなんだっけ、アイスヘル?つまりただの、氷地獄?
とにかく、寒いんだとか。
でもなー、まっすぐ進んでるときヤバい位寒いところとか通ったしなー。
あそこはアレだった、さうに抱きついてなかったら死んでたね。
…抱きつくと言うより、包まれてたけど。
で、何か、スーツ配られたんだけど…残念なことに私の分が無かったと。
基本男性用で作ってあったかららしいんだけど、いくつかあった女性用は身長の低い人たちに渡しちゃったんだって。
あら、大変。
てわけで、一応、そのままの服で外に出てきたんだけど…この程度なら問題ないと思うんだー。
私的にはってだけだけど。
ほら、息も白くなってないし、いけるイケる!
なんて考えてたら、砲撃の音が聞こえた。
なんだーと騒がしい方に向かうと何か鮫の化け物が船に上ってきている。
あれー?マッチさんとこ行かないとなー。

「!?あぶねぇっ!!」

声と同時に後ろに気配を感じて、振り向き様に回し蹴りを食らわせる。
クリティカルなヒットをしてしまったそれは、鮫を壁に激突させ、更にはその壁を凹ませた。
周りの人たちのあり得ねぇ…って感じの視線が痛い。

「氷雨、」
「マッチさん!」
「オレは休憩室にいる。」
「…え?」
「3人を守ってやれよ。」
「りょーかいです。」

仕方ないなぁ、と3人のそばに寄る。
ひそ、と囁かれた。

「さっき、壁へこませただろ?」
「…見てました?」
「ばっちり。」

サングラスの下で悪戯っぽく笑うシン。
苦笑しているラム、ニヤニヤしているルイ。

「じゃじゃ馬め、だそうだ。」
「…マッチさんのバカー!!」

思わずルイの言葉に叫び、キッと鮫共を見る。
後ろで、あーあ、キレたー。とか、副組長に怒られんぞー。とか聞こえる気がするけど、気にしない。
ぐ、と足に力を入れ、大きく跳び上った。
飛んでる最中で髪をほどき、グシャグシャと髪を乱す。
そして、鮫たちのど真ん中に降りる。

「喜べ、海の果てまで吹き飛ばしてやる!」

気分は呂布だ。
近場に居た鮫の尻尾(あ、尾びれか。)を掴みスイング。
いいタイミングで手を離せば、かなりの勢いで飛んだ。
…まあ、どんな位でもいいか。
と、次の鮫の尻尾をつかんだ。
それを繰り返していれば、気がつけば鮫は居なくなり、目の前にはウミヘビの大きいのみたいのが居た。
かぱ、と私を食らおうと開けている口を腕一本で止める。

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