胸うさ | ナノ



CS前の日常

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あれから、1年?ていうか、気がついたんだけど、この世界って、1日長いんだよね。
ほら、世界がでかいから、1日が24時間じゃないの。
グルメ界にいたときはさ、もう、それどころじゃない日々だったし。
それに、ちゃんとした生活なんかしてなかったから気がつかなかったんだよね。
…まあ、あの世界にどれだけいたかはわかんないけど。
でも、そのおかげで1つ思いついたのが、私が若返った理由なんだけど。
今まで、私の世界の地球で過ごした時間ってあるでしょ?
まあ、えっと、約10000日プラスαくらい?
何歳とか考えなくていいよ?とりあえず、そうなんだって理解してくれれば。
むしろ、考えないでほしいところだね。
で、まあ、この世界でその時間過ごした場合、彼方の世界より、年下になるじゃん?
それでなんじゃないかなって。
ちなみに外見年齢はまだあの頃に届きません。
んなことはいいや。
この世界はどうやら、1日が彼方の世界の換算で言ったら、まあ、うん、知らない方がいいと思う。
あはは、ちょっと計算間違えたかも。
うん、間違えたに違いない。
カレンダー的にはほとんど違いはないみたいだけど、日数は若干違うみたい。
あ、月は変わらないよ?12ヶ月。
どういうことなの、誕生日とかわからないんだけど。
とか思ったら、私の誕生日はマッチさんの計らいで、彼らと出会った日になりました。

「氷雨?どうした?」
「少し、思い出していたんです。」
「出会った頃のことか?」
「ええ。」

くす、と思わず笑う。
あの頃はぼさぼさだったし、ヤバかったね。
まあ、若いから何とかなってたんだけど。
いや、今も若いよ?

「本当に感謝してます。」
「、何言ってんだ。俺たちこそ、感謝してんだ。」

なんて、言ってくれるが、私がやっているのは家事と狩りのお手伝いくらい。
他には何も出来ないのだ。
あ、子供たちと遊んでは居るけど。
でも、それだけだし。
それに比べ、彼は私に衣食住(まあ、食はどうでもいいが)と言語を提供してくれた。
一生かかっても返せない程の恩だ。
そう思ってから、ふと思い出して、キッチンに向かう。

「危なかった、ギリギリ。」
「どうした?」

私のあとを追いかけて来たマッチさんがひょっこり顔を出す。
くそ、心配性のお父さんとか、お菓子が楽しみな子供みたいで可愛い。

「ふふ、クッキー焼いてたんです。」
「…笑うなよ、」

取り出して、見せる。
何度か瞬いて、少し不機嫌そうに眉を寄せた。
くっそ、イケメンが…!
しかも、ギャップという最強の武器まで持っていやがる。
手早く移動させ、冷まし始めた。

「いいじゃないですか、家族みたいだと思っただけですよ。」
「!」

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