正義 | ナノ



020
しおりを挟む


その言葉に頷いて、隣の仮眠室へ入る。
限りなく汚い、掃除はされていないのだろうか。
できるのなら、後で掃除できるところはさせてもらおう。
私の第二の部屋となり得る場所なのだから。
というか、メイドさんいるのに何で汚いんだろう?
あ、執務室からしか入れないから、メイドさんは入れないのかな…?
まあ、後で聞いておこう。

軽そうな椅子を持って、隣の部屋へ向かう。
カミュさんの隣に椅子を置いて、机を見させてもらう。
かなり綺麗に整頓されている。
さすが、要領がいいだけあるなぁ。
サガさんから受け取った書類を机の奥の方におき、それより手前にルーズリーフをおく。
ボールペンを取り出して、手首につけてあったゴムで、適当に髪を縛る。
私の仕事は羊皮紙に書いてある内容を訳し、ルーズリーフに書き直す。
その二つをセットにして、サガさんやシオンさん、もしくは他の黄金聖闘士が読みやすく、仕事が捗るようにすること。
なら、字の丁寧さを重視する必要がある、かな?
ふ、と息を吐いて、一度目を閉じる。
仕事モードに入らないと、効率が悪いのだ。
目をゆっくり開けば、視界に入るのは書類だけ。

一番上の書類を取り、さら、と斜め読みする。
ある程度の内容を頭にいれ、ルーズリーフに向かう。
さらさらと、ギリシャ語を書いていけば、10分しないうちに一枚目が終わる。
二枚目_所要時間、20分。
三枚目_所要時間、15分。
四枚目・五枚目_所要時間、10分
ふむ、だいたい、一枚平均15分前後と言ったところか。
まぁ、ギリシャ語だからだよなぁ。
これ日本語なら一枚5分なのに…ま、言語の勉強と思えばいいかな。

…あれ?これ中国語だ。
うーん、達筆だなぁ、これは、中国語とギリシャ語で書いとけばいいのかなぁ?
ま、中国語だからそんな時間かかんないだろうし、両方やっといて間違いはないよね。
しかし、古い言葉だなぁ。
読める程度だからまだいいけどさ、あ、これがあれか、老師の書類。
老師って言うくらいだもんな、そんなもんだよね。
つーかこれ読んでいいのかな?
まぁいいや。
さ、次の書類をこなさなきゃなー。

[前へ]/[次へ]

[ back to menu ][ back to main ]
[ 番外編に戻る ][ 携帯用一覧へ ]


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -