その他 | ナノ



3


「全く…お前は北斗の拳を知らないのか。」
『……それか。』
「懐かしいっしょ?」
『ああ、久しぶりに読みたいな。』
「んじゃあ、うち来る?全巻揃ってるよ。」
『相変わらずだな、氷雨。』
「え?来ないの?」

むー、と不満を露にすれば、鬼道がなら俺が行こう、と笑う。
どう考えても来る気はなさそうだが、折角なので乗らせてもらうことにした。
少し嬉しそうな声を上げて、電話に若干声が入る位にして笑う。

「あ、鬼道来るの?」
『…俺が行く、鬼道は断れ。』
「えー、仕方ないなぁ。」

にー、と笑いながら鬼道にピース。
鬼道は苦笑して、後でどうなったか教えろよ、とだけ告げた。
その言葉に頷いて、ふふ、と笑う。

「いつくるー?」
『…いつが暇だ?』
「いつでも暇ですよー、氷雨ちゃんは暇人ですから。」
『…引きずるのか。まぁいい、なら、今夜行ってもいいか?』
「ん、いいよー、ご飯いる?」
『作ってくれるのか?なら頼む。』
「おっけー、楽しみにしてやがれこの野郎。」
『何で喧嘩腰なんだお前は』
「そりゃー照れ隠しに決まってるでしょー。」
『…?照れ隠し?』
「好きな人が家に来るってなったら、そりゃーねぇ。」
『っ?!』
「愛深き聖帝さんはどうかしら?結構期待してるんだけど?」
『…期待に答えさせてもらおう、楽しみにしている。』

ぴ、と電話が切れた。
目の前で話についていけなくてぽかんとしている円堂。
よくやったと言いたげに笑う鬼道。
に、と笑ってから、あ…と声を上げた。

「どうかしたのか?氷雨。」
「ぶっちゃけ、私サウザーよりシュウかラオウ派なんだよね…聖帝か…。」
「まあ、そのうち豪炎寺に戻るだろう。」
「そうだね、それまでに円堂が槍に貫かれないように気をつけて。」
「円堂がシュウか…?」
「あ、鬼道がシュウ?」
「……なあ、お前ら、さっきから何の話してるんだ?」



(きらきらと顔を輝かせて、サッカーを語るよりも熱く語る氷雨と鬼道には恐怖を覚えた。by.匿名希望 )

[前へ]

[ back to menu ][ back to main ]


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -