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聖帝の名


聖帝の名

久しぶりにあった円堂と鬼道。
あれ、豪炎寺は?と首を傾げると彼らは困ったように眉を寄せた。
その反応に更に首を傾げ返す。
え、アイツ、もしかしてグレたの?
そう思って少し考え込んだ。

「連絡先とかも知らないの?」
「知らない、というよりは変えられたな。」
「え?マジ?ちょっと連絡してみるわ。」

携帯を弄って、アドレス帳の豪炎寺修也を選択。
そういや、この間変更来てたな、と思いながら電話をかける。
数秒待つ。
プルルルル、プルルルル

『何だ?』
「え、繋がんじゃん、何、グレたんじゃないの?」
『俺がいつグレた、そもそもグレる年齢ではないだろう…俺もお前も』
「遅れて来た反抗期かと思って…つーか、円堂と鬼道がお前と連絡とれねーって言うから連絡したんだけど。」
『二人に会ったのか。』
「会ったってか、目の前で口ポカーンてしてるわ。ヤベ写真撮っとこう、後でネタになる。」

ポケットからデジカメを取り出して、カシャリと一度シャッターを切る。
映像として、かなり価値のあるものだろう。
なんたって、鬼道のポカーンだ。
後でからかってやろう。
デジカメをしまい、電話口でため息を吐いている友人に話しかける。

「何溜息ついてるんだよ。」
『…いや、お前は自由で良いな。』
「まー、変わらない人間ですから。お前何忙しいの?」
『ああ、お前は相変わらず暇なのか。』
「何その私は暇人みたいな認識、氷雨ちゃん泣いちゃーう。」
『ほう…面白いな、是非俺の前に来て泣いてくれ。』
「……いつの間にお前ドSになったの、ヘタレじゃないの?」
『誰がヘタレだ、誰が。』
「え、豪炎寺以外にいなくない?この状況。」
『お前な…ああ、そうだ、言い忘れていたが。』
「うん?」
『っとそのまえに、氷雨、フィフスセクターはわかるか?』

なにその5って印象を受ける組織。
素直にそう返せば、彼はだろうと思った、と告げた。
目の前の円堂達に説明を求めろ、と丸投げした豪炎寺は説明が終わった頃に折り返し電話する、と電話を切った。

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