さて、そんなスリル満点の授業も終えて放課後。怖かったわー、なんて小田に言いながら図書室に寄り道してから帰る。
私が本を返したりしてる間、小田はトイレ行ってくる、と去っていた。
「あれ、先生ー。あの新しいやつはー?」
「弥蜂さんが好きな作家さんの?」
「そうそー」
新刊、平積みのところにこの間は確かにあったものが無いのに気がついて先生に声をかけた。
「あー、貸し出したところだわ。2年生の子に。」
「あーまじかあ。残念。てか2年で本借りてる人私以外にいたんだね」
「男子だけどね。男子なら2人くらいいるわよ」
「ふーん。」
なんだ、男なら興味はない。
男なんてろくなことがないからな。今日のあれみたいに。
もうほぼほぼトラウマだよ。
「じゃあほかのー。あの人ので他何かあったー?」
「あー、確かねえ、」
「返却いいですか?」
私と先生がくっちゃべってたら男子が本をカウンターに置いた。
ああ、待たせてしまったかな。申し訳ない。
「あーはいはい。て、あ。帰ってきたわ弥蜂さん」
「あ!ほんまや!」
「あ、待ってた?ごめんね、」
「ううん!待ってない全然!ただないなーって思っただけ!」
「そう?ありがとー」
「うん」
「てか弥蜂さん、c組だよね?」
「うん。」
「あ、よかった。俺もなんだよー。おれ、石巻ー。よろしくねえ。」
「おー、よろしく!」
いやはや、c組はコミュ力高いね。皆話しかけてくれるよ。とてもコミュ力高いね。社交的すぎる。
「弥蜂さんも好きなの?この人」
「うん、好き。こんな風に構成立てられるようになったらすごいよね」
「かくの?」
「いや、書かないけど」
「書かないんだ?」
「うん。読むほうが好きかな。」
嘘だけどな!!
ある意味ではめちゃくちゃ書いとるけどな!!!嘘ついてごめんな石巻くん!
「俺も読むの好き。携帯で読めるやつとかも好き」
「あー、わかる!」
「あ、これどーぞ」
返却手続きの終わったその本を手渡される。いやはや、丁寧に。悪いね。
「ありがとー」
「弥蜂ー」
トイレから小田が帰ってきた。
ちなみに合流したらしく中本も来た。
お、これで帰れる、なんて思い先生に本の貸し出し手続きをしてもらう。
そしてお礼と、2人(先生と石巻くん)にバイバイして図書室を出た。
3人で帰路を辿る。
昨日は色々疲れたから二つよんだだけで寝てしまったけど今日は読むぞー、と期待しながら。
ああでも、今日はそろそろ更新されてそうだし、ずっとすきな小説サイトも覗こう。
あ、これで更新されてたら、これも本の話通りだなあ。
まあ、そのサイトはよく更新されるからたとえ被ったとしても大して珍しいことでは無いんだけど。
でも、そしたら中々の被り率だなあ。
まるで、予言されてるみたい。面白い。
そして帰宅。早速更新チェック。
まあスマホでみるから外でも見られたんだけどね。どうせ小田と帰ってくるからゆっくり読めないし。
案の定更新されてた!テンション上がるわ!