03 海賊狩り


ルフィがモーガン大佐の息子を殴った一件により、ルフィ達に関りを持ちたくないと急いで家に入っていっている中で、ルフィやコビーはヘルメッポが去った方向を見ていた。

ルフィ「あんな奴これ以上殴る価値もねぇ。」

コビー「いっちゃった。」

『ルフィ・・・。怒る気持ちはわかるけど、少しは冷静に行動しろ。』

ユキナはそう言い、ルフィの頭に麦わら帽子を被せる。

ルフィ「ありがとなっ。ユキ。」

『まっ、お前が冷静に行動なんて出来るわけないか〜♪』

ルフィ「ムッ・・・ユキ!お前、失敬だぞ!」

『へぇー。お前・・・失敬って言葉知ってたんだな。』

ルフィ「ユキ!お前!失敬だ!失敬!」

『ふふ♪わかった。わかった。俺が悪かった。
ん?リカ?どーした?』

ユキナが笑いながらルフィをからかっている所へリカが歩いてきた。

リカ「すごいのね。お兄ちゃん。私、胸がすっとしちゃった!」

ルフィ「そうか?じゃあ、もっと殴っときゃよかったな!」

『・・・またお前はそーいーこと言う。
リカ、そろそろ家に戻ったほーがいい。親御さんが心配するぞ。』

ユキナがリカに向かってそう言った時、リカを呼ぶ声が聞こえてきた。リカは戸惑いながら呼ばれた女性へ近付いた。

リカ母「あの人達と口を聞いちゃだめ!仲間だと思われたらリカも殺されちゃうのよ!!」

その女性はリカの母親のようでリカを心配しながらも連れて行った。

リカ「だってママ。あの人は良い人よ!ゾロって人だって・・・」

リカママ「バカな事言わないの!!まさか磔場へは行ってないでしょうね!?」

リカの言葉に母親は我に返り、リカにそう尋ねていた。それにはリカも慌てて否定した。さ、早く家に入って!!と母親に促され、リカは悲しい顔でユキナ達を見ると家の中に入ってしまった。ルフィは笑って手を振りながら見送り、ユキナは黙って見つめていた。

コビー「やっぱり。ただじゃ、済みそうにありませんよ!!例の大佐が怒って下手をすれば海軍が動く恐れも・・・」

ルフィ「その時はその時だ!おれ、ゾロにあってくる。ユキも行くか?」

『ん?あぁ。じゃあ、行くか。』

コビーは頭を抱え、焦りながらそう言うが、ルフィは呑気にそう答え、ユキナに聞く。ユキナは行くと答え、ルフィと共にゾロがいる磔場へと向かった。


――――・・・


海軍基地の本館の一室にはタバコを吸いながら椅子に腰掛け、窓を眺める人物がいる。

?「おれは、偉い。」

海兵「はっ。なにしろ。大佐でありますから!!モーガン大佐。」

その人物の後ろにいる海兵は敬礼をして答える。

モーガン「その割には近頃、町民共の貢ぎ≠ェ、少ねぇんじゃねぇか?」

海兵「はっ!その・・・大佐への納金に関しましては、なにぶん、町人たちの懐にも限界がありまして・・・」

そんなモーガンの質問に海兵は焦りながら答える。しかし、モーガンはそんなことは関係ないとばかりに口を開く。

モーガン「懐は問題じゃねぇ・・・要はおれへの敬服度だ!!」

バンっ!!

ヘルメッポ「親父っ!!!」

そこへ先程、ルフィに殴られたヘルメッポが大きな音をたてて部屋へ入ってきた。

モーガン「どうした、ヘルメッポ。騒々しいぞ。」

ヘルメッポ「ぶっ殺してほしい奴がいるんだよ!!!」

ヘルメッポは殴られた頬をハンカチで押さえながらそう頼んでいた。


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