01 赤髪と少女と約束
ルフィ「ふぅ!!もう疲れた。今日は顔に大ケガまでして頼んだのに!!」
そんなルフィに副船長のベンが話しかけ、話をしている。そのルフィ達を見て、ユキナはシャンクスに話しかける。
『ねぇ、赤シャン。』
シャンクス「ん?どうした?」
シャンクスは話しかけてきたユキナの方へ向き直った。
『あんた、ルフィで遊んでるでしょー?』
シャンクス「それはユキナだって一緒だろ。」
『まぁ・・・面白いからねっ♪でも・・・程々にね。』
シャンクス「あぁ。」
?「相変わらず楽しそうですね、船長さん。」
そこへ黒髪にバンダナをしたこの酒場の店主であるマキノが大きなタルを抱えて帰ってきた。そんなマキノを見て、ユキナは手伝うと声をかけるが、丁寧に断られ、引き下がった。
シャンクス「おー優しいな、ユキナはっ!いやなぁ、こいつをからかうのはおれの楽しみなんだ。」
ベン「確かに楽しんでるな。」
シャンクスはユキナの姿に一言言い、マキノからの質問に答えた。その回答にルフィはシャンクスの方を指さし、ベンに何か言いたげにしており、ベンはシャンクスの様子と言葉で納得した。
マキノ「ルフィ、あなたも何か食べてく?」
そんなやり取りの中、マキノはルフィに声をかける。
ルフィ「あぁ。じゃあ、宝払い≠ナ食う。なぁ、ユキナ。一緒になんか食おうぜ!」
『えー、なぁにー?奢ってくれるの〜?でも、ありがと〜♪お腹いっぱいなのっ!』
シャンクス「でたな。宝払い=Iお前、そりゃサギだぜ。そのサギにユキナを巻き込むなよ、ルフィ!」
ルフィはユキナも一緒に食べようと誘うが断られ、シャンクスからそう言われた。
ルフィ「違う!!ちゃんと、おれは、海賊になって宝を見つけたら金を払いにくるんだ!!」
マキノ「ふふふ!期待して待ってるわ。」
自信満々にそう告げるルフィにマキノは、優しい笑顔でそう言った。その言葉を聞いたルフィは気を良くしたようで歯を見せてしししし、と独特の笑い方を見せた。その様子を見ながらユキナは一言できるかなぁ・・・、とそう呟いていた。
ルフィ「シャンクス。」
シャンクス「なんだ。」
ルフィ「あとどれくらいこの村にいるの?」
暫く黙っていたと思うとルフィは肉に噛みつきながらシャンクスにそのようなことを聞いてくる。
シャンクス「そうだなぁ。この村を拠点に旅をして、もう1年以上たつからな。あと2・3回航海したらこの村を離れてずっと北へ向かおうと思ってる。」
ルフィ「ふーん。なぁ、それってユキナもだよな?」
『ん?・・・そーよ。』
シャンクス「当たり前だろ。ユキナはれっきとしたうちの船員だからな。」
ルフィは、シャンクスからそう聞くとユキナに向かって訪ねた。その問いにユキナは何かを考えながらも答え、シャンクスはそんなルフィに突っ込んだ。
ルフィ「そっか・・・・・。あと二・三回かぁ・・・」
そう言い、ボーっとするルフィをマキノとユキナは黙って見つめた。
ルフィ「おれ、それまでに泳ぎの練習するよ!」
シャンクス「そりゃいい事だな!勝手にがんばれ。」
シャンクスがそう言った時だ。
バキッ!!!
?「邪魔するぜぇ。」
派手に扉を壊し、そう言いながら店の中に入ってきた。
?「ほほう・・・。これが海賊って輩かい・・・。初めて見たぜ。間抜けた顔してやがる。」
その人物は辺りを見回しながらシャンクスの隣のカウンターまでやってきた。
『(うわぁー。なーんか変なのが来た〜・・・。面倒事にならないといいけどぉ・・・)』
その人物を見てユキナはそのようなことを思いながら様子を伺い、マキノも何しに来たのかわからないその者達を見ていた。そんな中、ルフィは変な形をした実を食べながらその人物を見た。誰もその人物のおかげでルフィの食べている実に気付いていない。