10 ヨサクとジョニー
ユキナが行ってしまってからもジョニーの話は続く。
ジョニー「ヨサクとジョニー≠チつったらよ。時には、ビビる海賊もいるくらいの名になったよ。何年も共に賞金稼ぎ≠竄チてきた大切な相棒だぜ・・・!!!アニキ。こいつ・・・・・・・・・・・・!!死んじまうのかなぁ・・・!!」
ゾロは泣きながらそう言うジョニーに何も言えずにいた。
ナミ「バッカじゃないの!!?」
ゾロ「何だと、ナミ。てめぇ!!」
ジョニー「あんた、おれの相棒の死を愚弄するとただじゃおかんぞ・・・」
ゾロとジョニーはナミの言葉に怒りを露にする。
『・・・おいおい。勝手に殺すなよ;;』
そこへユキナが大きな桶を持ってやってきた。
「「「ユキ!!」」」
『これを飲ませろ。』
ナミ「さっすがっ!ユキ!!やっぱ、あんただけだわ!行動が早い!!」
ナミは喜びユキナに抱きつく。ルフィとウソップはユキナに言われた通り、桶に入ったものをヨサクに飲ませた。
ゾロ「どういうことだ?」
『あれはライムだ。』
ジョニー「ライム・・・・・・?」
ナミ「壊血病よ。手遅れでなきゃ、ほんの数日で治るわ。」
『一昔前までは航海につきものの絶望的な病気だったが、原因はただの植物性の栄養の欠乏だ。保存のきかない新鮮な野菜や果物は、船に載せていなかったからな。』
ナミ「より的確な説明、ありがとう∨ユキ!」
『ん。』
ルフィ「お前らすげぇな。医者みてぇだよ。」
ウソップ「おれはよ。お前らは、やるやつだと思ってたよ。」
ナミ「船旅するなら、これくらい知ってろ!!あんたたち、ほんといつか死ぬわよ!!」
ヨサク「栄養全開。復活だ――っ!!!」
ジョニー「おお。やったぜ相棒――っ!!!」
ナミ「Σそんなに早く治るかっ!!!」
ジョニー「申し遅れました。おれの名は、ジョニー!!」
ヨサク「あっしは、ヨサク!!ゾロのアニキとはかつての賞金稼ぎの同志!!どうぞ。お見知りおきを!!あんた方には、何とお礼を言ったらいいのやら。さすがにあっしゃ、もうダメかと思ってやした。」
ジョニー「しかし、あらためて驚いた海賊狩りのゾロ≠ェ、まさか、海賊になってようとは。」
ヨサク「!!ブヘェッ・・・・・・!!!」
ヨサクは血を吐いた。
ジョニー「ぬぁ!!!?相棒ぉ――――!!!」
ゾロ「いいから、黙って休んでろ!!」
ヨサクはそのまま気絶した。ユキナはヨサクの様子を観察し、ジョニーに必要なことを伝える。
『いいか?しばらく安静だ。出来る限り、果物や野菜を絞って食べやすくしたものを食べるように気をつけてやれ。そんな簡単に治りはしない。』
ジョニー「はい!!ユキのアニキ!!」
ウソップ「すげぇ〜。本当に医者みたいだ!」
ナミ「これは教訓ね・・・」
ゾロ「長い船旅には、こんな落とし穴もあるってことか。」
ウソップ「あいつだってこの船に遭わなきゃ、死んでた訳だしな。船上の限られた食材で長旅の栄養配分を考えられる海のコック=B」
ナミ「ユキがいるとはいえ、知識にも限界があるしね・・・よくよく考えれば、必要な能力≠チてわけだ。」
ルフィ「よし決まりだ!!海のコック≠探そう!!!なにより船で美味いもん食えるしな!!!いいだろ?ユキ!」
『お前が決めることだ。好きにすればいーだろ。』
ルフィ「ハハッ。ユキならそう言うと思った!」
ジョニー「アニキ。アニキ!」
ユキナやルフィ達がそんな話をしているとジョニーが手をあげてゾロを呼んだ。
ゾロ「何だよ、ジョニー。」
ジョニー「海のコックを探すんならうってつけの場所がある。まー、そこのコックがついてきてくれるかは、別の話だけど。」
そう言ってジョニーは話し始めた。
「「「海上レストラン!?」」」
『バラティエの事か?』
ジョニー「そうそう!やっぱ、物知りっすねぇ〜。ユキのアニキは!2・3日、船を進めれば着くはずだ。でも、気を付けねぇとあそこはもう
偉大なる航路≠フそばだ。やべぇ奴らの出入りもあるし。」
ジョニーは次にゾロにしか聞こえないように言う。
ジョニー「アニキがずっと探してた。鷹の目の男≠煬サれたことがあるって話だ。」
ゾロ「!」
ゾロがそれに反応するのをよそにジョニーはルフィ達の方へ向かう。
ジョニー「よかったら、案内しますぜ。」
「「頼む―――っ!!」」
ただユキナだけが、ジョニーの言った言葉を聞いていた。
『・・・鷹の目
ミホーク・・・か・・・』
ユキナは何処か懐かしんでいるようなそんな表情を浮かべている。妙な二人組ヨサクとジョニー#゙らをのせて船は進む。航路は少々北に曲げ、目指すは、海上レストランだ。
To be continued.
20.11.16 up