ごみばこ/Holiday | ナノ
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -

◇ケイドとオプティマス(TF4)

◆劇中、ケイドとオプティマスの会話。別にネタバレじゃないけど一応、本編見てない方向きではないです。絶賛修理中…
なんか、本当に申し訳ないくらいオチが無い!




「これでどうだ?動かしてみてくれ」

腕の稼働、良好。

『…感謝する』

ケイドを見下ろし謝意を示すと、眉を上げて相槌代わりの表情。ケイドは額の汗を不快そうに腕で拭った。

「あとはその千切れたケーブルだな。間に合わせられるものがあれば…、いややっぱり追加を買ってきてもらうか…」

ラチェットがする、対になった容器を噛み合わせたような完璧で滑らかな施術を期待するつもりは端から無いが、拙いながらも懸命に修理をするさまを眺めていると、なぜか同盟が生きていた頃、志を共にした小さな友人達を静かに思い出した。物思いに耽っていたことを察したのか、

「なんだ?どっかまだ痛むか」

簡易的な建物が吸い込んだテキサスの埃が散らばる床に臆せず寝転がって配線と睨めっこをしていた手が止まる。

『この技術は賞賛に値するな』
「どうだかな。娘は俺に呆れてる」
『……』
「活かせる相手ができてよかったよ」

夕方の乾いた風が外壁にぶつかり、揺れる音がしている。

『…私をバラバラにして売り、彼女を養わなければならないのだろう?』
「……」

小さく相槌を打ったケイドは、そのあとすぐ首を振った。

「見ての通り俺は健康だし、まだ人生が残ってる。生きてればなんとかなる。でもあんたは…重傷だった。助けがいるんだろ?」
『…私には、もう人間の友人は…出来ないと思っていたが…』
「……」
『感謝する。君は新たな友人だ』
「…早く、仲間に無事を伝えられるといいな」
『…無事に合流出来るといいのだが』
「…なぁ」
『ん?』
「トランスフォーマーなんて見るのはあんたが初めてなんだが、やっぱりみんな見た目が違って、性格も…色々なのか?」

未知の生物に対する純粋な疑問だった。人間の人生の流れの一般的なレベルを鑑みると、このケイドという人間は比較的純粋に物事を捉えることに長けているように思う。

『勿論だ。我々は君達と同じように個々に考えを持ち生きている』
「じゃあ長く生きてるやつや…」
『ああ。年若く血気盛んな者もいる』
「統率するのが大変そうだな」
『君達と同じだ。年長者が若者を導き───、生きる知恵を与え、さらにより良き未来へと希望を持ち見守るのだ。1人で導くわけではない』
「生命のサイクルだな」
『その通りだ』
「まぁ、若いのはなかなか言うことを聞かないけどな」
『…まったくだ』

思わず排気をもらした。いつの間にかバンブルビーや、シカゴで散ったスキッズとマッドフラップを思い出していた。
こんなに気を抜いたのは久しぶりだ。
思わずもらした本音に、ケイドが湿度なく笑った。

「違う星にいた、まったく違う生き物なのに、そういうところは似てるんだな、俺達は」

確かにそうだ。
この星に惹かれた理由のひとつかもしれないとぼんやり考えたとき、通信機能が回復したのを感じた。

2014/09/06
男同士の友情、萌えます
あとパパティマスは正義。