Going Under | ナノ
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【永遠の愛だと教えて】

 失ったものは還らない。だけど、2人はまだ生きている。この先何度でも思いを伝え合うことは出来る。抱き合いながら2人はようやく5年間隔てた壁を壊して言葉無く見つめあった。もう2人の間に言葉は必要ない。お互いの意志を、思いを伝え合うことが出来たから。不器用な海の言葉は同じく不器用な男にしっかり届いた。

 無言のまま古城に戻ってきたふたりは言葉無く見つめあうと繋いだ手をもう二度と離さないようにと男の強い腕の中に収められた。そして目指すは海の部屋がある最上階。今頃は自分たちの部下は各々宛がわれた部屋で休んでいる筈。エレンがどのように巨人化するのかもその原理も判明したので彼も地下牢から通常の部屋へと移動になり、今はこうして二人の邪魔をする者は誰もいないことになる。
 男が古城でクライスと入れ替わりに宛てがわれた海の部屋に入るのは初めてのことだった。彼女らしく部屋も彼女なりに古城での生活を快適にしようと控えめな装飾にこぢんまりしたシングルベッド。そして机には任務とは関係ない身だしなみを確認する鏡や髪型などいつもコロコロ変える彼女の愛用しているヘアクリップから化粧品などの愛用品が並んでいた。

「海…」

 見つめ合う視線が言葉の意味を奪う。ああ、もう抑えきれない、男は熱を孕んだ低く甘い声でそっと彼女の名前を囁くと恥ずかしそうに見つめる視線の先の海が恥ずかしそうに微笑んで。もう、離さないと海を強く抱き締め、ようやく恋しい女に触れる事を許された。5年ぶりに抱擁を交わした彼女は当たり前だが5年前よりも精神的に、そして体つきも大人の女性へと変貌していた。流れる様な身体のラインも変わり、あどけなさの中に儚げな色香を覚えた。柔らかな肢体、自分の為に切らずにどんなに邪魔でも伸ばし続けている腰まである長い髪、出会ったばかりの頃を今も思い出す。初めて抱いた時はまだあどけなさの残る幼い少女のような風貌だったのに。今は立ち上る匂い立つような甘い香り、顔は幼いままなのに身体は女性というなんとも言えない色香にそそられた。海もそれを理解して彼をこの部屋に招いたのだろうか。黙ったままこちらを見上げる大きな瞳は潤んでいて、その眼差しは男の5年間の溜まりに溜まった欲を煽る。

「怖ぇか…?」
「ううん、怖くない。…でも、私、」

 待ち続けた瞬間、5年間の空白の間きっと、もしかしたら他の男と…?しかし男が抱いた不安はすぐに消えることになる。

「私、リヴァイしか男の人のことを知らないの…、ずっと抱かれてないから、その、また痛くなるんじゃないかって…」
「ああ、」
「ごめんなさい、リヴァイにたくさん抱いてもらったのに、身体はたぶんみんな忘れてるの」
「そうだな、5年だ。5年も待たせた代償にお前が誰のモノか、しっかりその身体にもう一度刻んでやる。忘れたのなら思い出すまで頑張ろうか…。お前が失神するまで抱くぞ、」
「あの、5年ぶりなのは・・・私もだよ、だから、優しくして・・・ね、」
「努力はしてぇが、5年間も待たせたその代償はデケェぞ、海」
「んっ、」

 先程の慰労会で身も心も捧げたのは後にも先にもあの人だけだ。と、あまりにも綺麗に微笑んでいたから。自分以外の男に抱かれる事はこの先ないのだと海は首を横に振りながら男の胸に自ら飛び込むとちょうど身長差的にその胸板に顔が収まる。長身が多い調査兵団の中で小柄な男の身体に収まるほど海は身長は相変わらず成長しなかったのか長身の両親に比べたら小柄だ。見つめ合う、鼻と鼻を重ね、そうして男は首を傾け、そっと彼女の唇に自身の唇を重ねた。

「んっ、んんっ・・・」

 そうしてはじまりの合図は男の口付けからだった。人類最強と呼ばれ、常に第一線を行く感情を表に出さない他人に触れるのも嫌がる清廉潔癖な男がまさかこんな風に情熱的に口付けて、他人の咥内をこうしてくまなく差し出した舌で蹂躙するなんて。
 巨人を次々削いでいくその手が待ちきれないと急くように女を抱くなんて。男の熱を孕んだ熱い眼差し、きっと彼女しか知らないだろう。

「あの・・・私、もう一度、リヴァイに恋をしても、好きになってもいいの・・・?」
「ああ・・・何度でもいい、俺も何度でもお前と恋に落ちてぇ」
「うん・・・」
「もう、考えるんじゃねぇよ。馬鹿野郎。俺は誰が傷つこうが、お前とこうしていられんなら、どうなろうが構わねぇんだよ、」
「んっ、」
「5年ぶりに抱くんだ、抑えきれる自信なんかあるわけねぇだろうが」

 そう宣言した男は軽々と海を抱き上げ向かう先は小さなシングルベッド。荒々しい粗野な見た目からは真逆にゆっくりそこに彼女を横たえると自身もその上に乗っかり見つめ合いまたキスをした。割り開かれた唇から漏れる息遣いと舌と舌を絡め合う甘いキスに蕩けていく思考。くしゃりといつも綺麗にセットしている刈り上げの部分に触れ、サラサラと流れる黒髪が海の胸に埋まる。

 まだ足りない、もっと触れていたい。抱きたくて抱きたくてここまで堪えてきた自分の精神力を称えたいほどに。本当は再び巡り会ったあの時から本部に海を連れ帰った時から、審議所に向かう馬車の中、そして眠りに落ちた彼女を自室に運んだあの日の晩も、こうしてずっと触れたかった。

「んッ、んんっ…」
「海、」

 早く抱き合いたかった。調査兵団で鍛えられた屈強な精神力で今まで夜這いもせずによく自身の欲望を我慢していたと思う。海と離れたこの5年間。資金繰りの夜会で貴族の女や地下街で海と出会う前に関係を持った娼館の女、兵団に所属する女兵士たち、いろんな女が居たが自分はどうしても海しかもう触れたくないと思ってしまった。想像の中で幾度も抱いた海はあまりにもリアルで。そのせいで男としての機能が麻痺したのかと思っていたが、彼女に触れるだけで下肢が熱を帯びるようで、まだ自身がなまくらじゃないことに安堵しつつ甘えるように縋り付く小さな身体が愛おしい。キスの雨を降らせれば敏感にその身体は震えていた。
 ずっと、ずっと、離れた時もこの5年間眠れぬ夜はいつもこうして海を抱いた夜を思い出して発散せずにはいられなかった。もうずっとこの5年間女と交わることもしてない自身はきっと触れてしまえば歯止めを無くしきっと枷をなくした飢えた獣になる。
 ひとつひとつ、柔らかな胸に顔を埋めて堪能し終えるとようやく海が着ていた自身が手配した真っ白のワンピースを脱がせるとそれはするりと肌を滑ってストンと床に落ち、5年ぶりに見た柔らかくて華奢な肢体が男の視界に飛び込んでくる。男も着ていた団服である自由の翼を背負ったジャケットを脱ぐとそれをベッドの傍らに置き、優しく仰向けに押し倒した海の上に馬乗りになった。

「まさか、服を贈ってくるとはな・・・意味、理解してよこしてきやがったのか」
「へ?」
「服を贈る意味は着せてぇからじゃねぇ、その服を脱がせてぇから、だろ」
「ちっ!違う!そういう意味じゃ・・・それに、エレンと選んだの・・・!」
「エレンの話はすんじゃねぇ、まさかあんなガキの保護者にいつの間にかなってるなんてよ・・・しかも風呂にまで一緒に入りやがって・・・お前の裸を見ていいのは俺だけだって言っただろうが」
「でも、エレンがまだ10歳くらいの時の話だよ?しかもタオル巻いてたし…」
「5年前もお前は下の毛生えた女の身体だっただろ、・・・なぁ、脱がせてくれよ、」
「う、うん・・・」

 そうして男は低い声で囁き耳殻にキスをすると敏感な海の身体はぴくりと跳ね上がり震えた。耳まで赤く染め、躊躇いながらもそれでもそっと男の服に触れて、男も海が脱がしてくれるのを手伝いながらワイシャツのボタンを外し、彼女が入団した記念にとプレゼントしてくれたクラバットを引き抜くとインナーから覗く逞しい胸板から鎖骨にかけての上腕二頭筋のラインが生々しく映える。調査兵団に入ってから巨人と幾多もの戦いに明け暮れた身体はあちこち傷や痣などが生々しく残り、対Gベルトの跡も深々と刻まれていた。インナーを脱ぎ捨て露わになった男の均等が整って鍛え抜かれた傷だらけの歴戦をくぐり抜けてきた鋼のような肉体は鍛え抜かれて人類最強という名のままに鎧のように整っていた。

「目を反らすんじゃねぇ、よく見ろ、今からお前を抱く身体だ、」
「っ、・・・だめ、恥ずかしい・・・」
「恥ずかしくなんかねぇよ、何度も見てんだろ」
「で、でも、あの時も・・・その、今だって、・・・」
「何だ」
「っ・・・もう!知らない・・・」

 5年前よりも筋肉隆々の彼に恥ずかしそうに目を反らす海。彼に愛される覚悟はもう既に出来ている。海は男に身を委ねそして全てを受け入れた。もう脳裏に自分と同じく彼を恋い慕うペトラの顔は浮かばなかった。男にとってはペトラはまだ若い未来ある可愛い部下の一人でしかない。それに彼女とはあまりにも年の差がありすぎる。年下の女を抱いたのは海が初めてだしそして最後でいい。
 スルスルと慣れた手つきで緩くまとめていた三つ編みがいつも巨人を葬る彼の手により解かれると、腰まで大切に伸ばしてきた海の柔らかな色素の長い髪がハラリと舞って白いシーツに広がってゆく。自分の為に伸ばし続けていた長い髪が愛おしくて。たまらず口付け髪の1本までも愛したくてたまらなくて。

「っ・・・見ないで・・・っ、」

 柔らかな肢体が男の眼前に広がり思わずほくそ笑む。この5年間想像だけでずっと抜いてきた海のリアルな裸体は5年という月日を経て生々しく艶やかで、下着すらもとっぱらえば恥ずかしそうに両腕で胸を隠す姿が見えてきて。隠しているようでそれは谷間を寄せているようにも見えて。自身の手に収まるちょうどいいサイズの胸は兵士を辞めてから体型も変わって筋肉が落ち、華奢で折れてしまいそうだったのに今は触れれば弾む柔らかくてハリのあるすべすべの肌が自身の筋肉質な肉体に馴染むようにやわらかい。たまらず両腕を引くとその胸の中心で揺れる指輪が煌めいていた。

「海」
「んっ、つっ、・・・、」

 真っ赤な顔で今にも火が付きそうなほど、西陽が射し込む部屋に煌めく肢体は色白で滑らかで美しい。胸を隠していた両腕をどかして寄せるように両胸を包むとそれは想像以上に柔らかく、先端は桜色に染まり小さな胸の先は早く口にしてくれと言わんばかりに硬く起立していくようで、男はたまらず下肢が疼くのを覚えた。

「あ・・・っ、」

 控えめな声に充てられ男はそれでもその手を止めようとはしない。胸に顔を埋めながらもまだ胸の頂きには触れない。焦らすような手つきに焦れる海の赤い頬が、下肢を覆っていた下着も脱がせるととうとう海は一糸まとわぬ姿になってしまった。

「あっ・・・ああっ、」
「ああ、柔らけぇな」

 肝心なところには決して触れてくれない彼のもどかしい手つきに焦れる海は腰をくねらせながら彼の行為を受け入れ素直に身を委ね快楽に喘いだ。お互い5年ぶりの抱擁は興奮するなと言っても無理がある。

「あっ、あんっ、やだ、っ、リヴァイ・・・っ」
「どうした、」
「っ・・・触って・・・、ちゃんと、」

 決定的な快楽が与えられないからもどかしくて。身をよじらせ喘ぐ海がここで涙目で懇願したのを合図に男は胸の頂きに触れた。

「あっ、っ、・・・んんっ!」

 両胸を揉みしだかれ指先で突起を弄ばれ海は仰け反りながら拳を口元に添えて控えめな声を出した。古城は声がよく響く。本人なりに自身の声が響くのを未だに気をつかっているのだろ。しかし、そんな余裕すらも与えないと男はますますその愛撫を激しいものへと変えてゆく。

「あっ、ううっ、や、だっ、」
「恥ずかしがることねぇだろ、隠すな」
「っ、・・・」
「やっと、お前を抱ける・・・」

 お互いに一糸まとわぬ姿で抱き合えばもう恥ずかしいことなど何もない。いつもこうして抱き合っていた。その日々が色あざやかに男の記憶の中から甦る。愛したくて恋しくてたまらなかった愛しい海を前にして、歯止めなど効かない。仰け反った拍子に揺れる胸の頂きに顔を埋めながらその唇は下へ下へと降りてゆく。

「あっ、つ・・・んんっ、」

 首、鎖骨、胸の頂きを舌で転がせばぴくんと、跳ねる敏感で柔らかな肢体。直ぐにまた感じられるようにもっともっと、愛したい。自分の手で感じさせたい。

「っ、あっ・・・!」
「痛ぇか?」
「っ、ううん、へ、いき・・・」

 胸の頂きは自身の愛撫で硬く起立し先端は自身の唾液で軽く濡れている。そして男はそっと海の内腿を開かせると辿りながらそっと膣口に確かめるように指を挿し込む。5年ぶりに男を受け入れる胎内は久方ぶりの行為に緊張しているのか心臓の鼓動の高鳴りがやけに響く。思った以上にそこは狭く、初めて海を抱いた日のことを思い起こさせる。女は数年男を受け入れていないと処女だった頃と同じくらい痛むらしく、やはり痛いのだろう。怖がらせないように、与えた痛みを少しでも取り除いてやりたい、

 ならば、

「声、少し抑えろ」
「えっ、あっ、や・・・ああっ!」

 両膝を抱えながらそっと海の胸まで押し上げるように持ち上げ海の淡い茂みに覆われたそこをじっくりと眺めるように見つめるとなんの躊躇いもなく舌を伸ばしてその秘部の上にある女なら容易に感じる突起に舌を絡め転がしながら中指を1本突き立てゆっくり抜き差しし始めたのだ。
 こんな風に女の感じる場所を口で愛撫したのか彼女だけ。事をなす自身が満足するための好意ならさっさと胎内に突っ込み事を成せばいいが海は違う。

「あっ、ああっ、り、リヴァ・・・ああっ!」
「痛くしねぇからビビんなよ、」
「あっ、だめ、強くしないで・・・怖いっ・・・!」
「怖くねぇ、」
「あっ、ああっ!いやあっ!」

 だめ、いや、恥ずかしい、躊躇いも赤く染めた頬も全身が火照ったように桜色に染まる白い肌が愛しくて、刺激が強いと開いた膝を閉じて足の間に埋めたリヴァイの顔は柔らかな内ももに挟まれてしまう。しかし、兵士を辞めた彼女の身体は筋肉が脂肪に変わり触れれば指先が沈んでどこもかしこも包まれる感触は柔らかい。5年間見ない間にすっかり女らしくなった身体のラインを余すことなく堪能したい。じゅっ、と音を立てて花芯を吸うと海は下腹を凹ませ息を詰め軽く達したようだ。久々なはずなのに、何度も交わり愛して抱いた海の身体はリヴァイを思い出したかのように次第に反応を見せる。

「っ、」
「濡れてきたな、まだ痛ぇか?」
「えっ、と・・・少し、」
「そうか、」

 内腿に口付けながら男は手の甲で付着した愛液を拭う。それは恋しい女のものだから決して不快には思わなかった。ただ自身の欲を晴らすためだけならこんなに蕩けるくらいに抱いたりしない。もう下半身は痛いくらいに張り詰め早く海の胎内を貫きたくてたまらない。迸る欲を散らしたい。怖がらせないように優しく。

「あっ、っん、でも・・・」
「何だ、」
「いい、から・・・痛くても、いい、」
「っ・・・お前な、」
「思いださせて…」

 しかし、そう思うのにいざ目の当たりにした海の思った以上の女の色香に当てられて抑えきれる自信がなくなってきた。

「これでも、5年間もお預けくらって我慢してやってるのに・・・もう知らねぇからな、」

 中指を引き抜きその代わりに既に臨戦態勢になった自身を宛てがうと海は息を詰まらせて力を込めて腹の裏を貫く熱い杭を受け入れた。中途半端に焦らすと海が痛がる。ならは一気に、燃えるような痛みに一瞬、腰が引けたのを見逃さず男は海の腰を掴んでその律動を緩やかなものから次第に速度を増し何度も、何度も抱き合い胎内に自身を思い出させようと刻み込む。

「あっ!ああっ!」
「痛てぇか、」
「っ、痛くな・・・っ!ああっ!あっ!おねが、ゆっくりいっ、」
「無理だ、っ!海・・・、っ、ダメだな、あんま締め付けんな・・・っく、」

 縋るように背中に爪を立てられ微かに痛みを覚えるもそれ以上に張り詰めた自身に貫かれる海の方が痛いだろう。堪えながら何度も何度も狭くきゅうきゅうと締め付けて離さない。海の両足を逞しい肩にかけて往復させれば海は柔らかな身体を折り曲げ痛みの中に彼と抱き合い何度も抱かれた身体は忽ち5年前の空白を思い出すかのように次第に呼吸を思い出してゆく。

「んっ、あっ、うぅっ、」
「はっ、・・・海、」

 見つめ合いどちらからともなく唇を交わして上も下も深く深く粘膜で繋がり自身を激しく抜き差しする度漏れる粘着質な音、飛び散る愛液が2人の足の間に散る。痛みに震えた海はもうどこにもいない、蕩けるように下肢を濡らすから、もう何に邪魔される事なく海を抱けると思うと止められない。ひくひく吐息を切らし苦しそうに喘ぐ海を待ってやる余裕もない。まるで初めて性行為を覚えたまだ幼い頃感じた衝動のように。無我夢中で腰を振って情けなく果てたあの時よりもずっと何倍も身体だけじゃない心で交わす行為がこんなにも満たされるなんて・・・。きっと後にも先にも海だけ。

「あっ!あっ!ああっ!激しいっ、だめ!だめ!っ」
「っく、・・・無理だっ!そんな締め付けるんじゃねぇ!」

 無理だ、自分の下で、恋しい女が涙に潤んだ瞳で不慣れな快楽に怯えながらも感じる海がたまらなく愛しくて、可愛くてもっともっと抱かずにはいられない。

「あっ!ああっ!あーっ!!」
「海、っ、く・・・!」

 何度も胎内を貫かれ、5年間誰も受け入れなかった痛みが快楽に変わった頃、リヴァイは低く呻き、海の中に余すことなく数回に分けてビクビクと震えながら欲を注ぎ果てた。

「ん、ああっ、」

 一旦ズルリと自身を引き抜くと、その抜いた刺激ですら心地いいのか甘えるような声で海はきゅっと入口を閉ざした。そのまま男は海の上に覆いかぶさるように横たわり、お互いに乱れた息を見つめ合い整えようとするが落ち着けない。久方ぶりの行為に身体が疼いて止まないのだ。

「海」
「ああっ!やっ、ああっ!」

 全身性感帯になったかのようにそっと触れるだけでも海はビクビクと震わせながらまた達してしまう、少しの時間も待てずにまた彼女の胎内を余すことなく堪能したいと再び反り返りだした自身で海をまた貫いて、海の身体を揺さぶりながら激しく腰を打ち付け、また休む間も与えず何度も高みに追いやれば海の身体はいつも以上に敏感で、何度もすぐにイってしまう。

「ん、ああっ!待って!!ダメっ!みんな、起きちゃう・・・っ、」
「くっ・・・っ、・・・は、止まれねぇよ!俺も、イキそうだ・・・っ!」
「ひゃああ!!もうっ!無理っ!!」
「おい、っ!!まだイクな、っ!!」
「いやぁっ!!待って!!んーっ!!」

 高みに追いやられ震える海の肢体を押さえつけ5年分の溜めてきた欲のままに激しく抱き続けると、歌うような甘くないソプラノはカラカラに枯れ、声もなく荒い吐息だけで海は喘ぎ続け、眉を顰めて艶っぽい表情で屈強な男の腕によって揺さぶられた。そして幾度かの律動の後に男も限界に近付き、より一層激しく海を揺さぶりながら奥まで腰を打ち付けると、ビクビクと背中を震わせて海のナカヘ、今までの積年の思いをを散らすように余すことなく吐き出した。

「っ、は、ンっ・・・」
「あっ、ああっ・・・んあーっ・・・!」

 その瞬間、海は背中を大きく反らして震えると、身体からかくんと力が抜けて、とうとう気を失ってしまったのだった。

「まさか本当に気絶しちまうとはな、でも、まだしばらくは我慢出来そうにねぇ、海・・・」

 海の中から自身を引き抜くと二人の間を繋ぐ胎内から注いだ白濁が漏れてシーツを汚し清潔を好む男は眉間にしわを寄せる。自身の吐き出した体液に汚れたシーツにそのまま寝たくはないが起こしてまでシーツを取り替えるのもムードがない。そのまま意識を失ってしまった海を抱き締めると、男は海の目が覚めるまで、ずっと髪を手櫛でで撫で続けそっとまた小さな唇に口づけるのだった。

「愛してる。もう二度と、離さねぇ・・・」

 どうせ今夜も眠れやしないのだから。今はずっと焦がれて触れたかった5年越しに果たされた再会そしてようやく抱き合う事の出来た海をいつまでも見つめていたい。額、頬、首に、鎖骨、背中に、肩に、胸を辿り腹部からつま先、最後に唇に。そっとキスを落とし、海の今まで自分の為に伸ばし続けた髪を愛し気に撫で続けるのだった。

 Fin.
 2019.08.10
【永遠の愛だと教えて】

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