ぼやき

気付いたら異世界にいました。

ちょ、何でいきなり異世界なんだよ!俺コンビニにプリン買いにいっていただけだよ!?トリップ物の王道のトラックに跳ねられたとか変なサイトのアンケートに答えたとかしてないよ!?何で俺なの、全然異世界トリップなんてしたくなかったよ!

しかも身体が縮んでいるよね!?リアルコナンなう。俺、リア充よろしく女の子と遊園地でデートして黒ずくめの男たちの怪しげな取引とか見てませんよ!なんの罰ゲームだよちくしょう。おうちに帰りたいです。

異世界という言葉に全く心が踊らないわけではないが冒険よりも安全、野球選手に憧れるよりも公務員になりたい世代に生きている男の子なのです。戦闘物もラブコメも命の安全が保証されているから良いんですよ。こんな見知らぬ土地でおまけにちびっこになった身体では全く楽しくないです。どうやったら家に帰れるのだろう。そもそもここはどこだ。

立ち止まっていても何も始まらないのでジャングルっぽい森の中を探索する。いきなりモンスターが出てくる鬼畜ゲーでないことを祈っておこう。出てもスライムまでにしてください。

しばらく歩くと煙が立ち上るのが見えた。人のいる気配を感じ歩いていくとそこには焚き火を囲む3人の女の子がいた。向こうも俺に気付いたらしく声をかけてくる。


「ん?誰だお前?」


「ダダンの仲間か?それにしてはチビだなお前」


「いっとくけどわたしのサラダはあげないからね!」


森でも初めての遭遇者は幼女でした。なんでこんな小さい女の子がジャングルでサバイバルしているの?いや、今は俺もショタだから人のこと言えないけど。取り敢えず言葉通じるし会話を試みようか。


「えっと、俺はナマエ。気付いたらこの場所にいんだけどここってどこなの?なんで君たちはジャングルで生活しているの?」


「ここはゴア王国の裏にある山だせ。知らないのか?」


「なんでって言われてもここが俺らの住みかだし。結構楽しいぜ、時々来るジジイが怖いけど」


「なんかよくわからないけどわたしはルフィ!よろしく!」


3人は口々に俺の質問に答えてくれる。やっぱりこの状況かなんで起こったかはわからないがひとつ重要な情報が出てきた。おいおい、ルフィってお名前なんだよ。まさかと思うけど某海賊漫画の主人公さんではないよね?麦わら帽子被っているし頬に傷あるしワンチャンあるのか?いやでもこの子女の子だしワンピースって少年マンガだしただ親御さんがワンピース好きだというだけですよね?今はやりのキラキラネームというやつだなわかりました。

だが念のため確認しておくか。はい、じゃあ君たちに質問です。


「ところで海賊王についてどう思いますか?」


「なんだよ急に?まあいずれ海に出るつもりだから越えてやりたいと思うよ」


「うぜえ。その話題はすんな」


「なりたい!わたしはサラダ食べて海賊王になる!」


3人の答えを聞いて頭を抱える。なんてこったジーザス!海賊王通じるのかよ。しかもルフィって名前の女の子が海賊王になりたいとかいっているしほぼ間違いなくここはワンピースの世界だよ。てことはあのテンガロンハットを被っている子はエースか。もう一人はわからん。よりによってワンピースの世界にトリップしておまけにキャラが女体化しているしなんなのこの状況。わけわかめ。もう少し世界は俺に優しくしてください。



少年A:チキンでヘタレなお人好し。トキメキよりも安全が欲しい平和主義者。少女Aよりは恋愛脳。ナミさんに会えることをちょっぴり楽しみにしてたけどサラダ化している世界だと気付いて絶望した。

12th.Feb.2016


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