08:お弁当と主夫とわんこ 2 / 5 にこにこ大根と油揚げを持ってきたのは香月くんだ。 2人で弁当のおかず決めてるのかな。 「味噌汁……魔法瓶に入れてくか?」 魚住先輩が悩んでいる。 弁当に味噌汁……本格的な感じだ。 「あー、美幸ちゃん!」 香月くんがにっこり笑う。 「弁当のおかずって2人で決めてるんだ」 「こーめーちゃんプラスローテで1人。今日は俺!」 「金は割り勘だから好きなもん選べるようにしてんの」 ほー。大変そう。 だけど楽しそうだな、人によって弁当のおかず偏りそうだけど。 というかお金割り勘してるんだ。 「……私もお金払った方がいいですよね」 「……星尾ちゃんは毎回食ってるわけじゃないしな、1回100円とか回数制でいいんじゃね?」 安っ。あのボリューム、あのクオリティだったらもっとお金取れると思うんですけど。 逆に申し訳ないわ、安すぎて。 ≪≪prev しおりを挟む back |