03:病弱スノーホワイト 4 / 10 「……まぁ、俺から言うことじゃねぇから深くは言わねぇけど」 赤羽先輩が登くんの頬をつつく。 いつものこと。だから、慣れた感じだったようだ。 「登」 ゆっくりと名前を呼ぶ。 微動だにしない登くんを見て、赤羽先輩は大きく舌打ちをした。 「おい、星尾……だったか」 「あ、はい」 「俺ちょっと用事あるからよ、こいつ頼むわ」 「え、」 「用事あんならほっときゃいいから。暇なら頼むわ」 ちら、と真麻に目配せする。 真麻はこの後、ピアノがあるとか言ってたような。 アイス、食べたかったけど。 ≪≪prev しおりを挟む back |