15:シュガーレスキャンディ 4 / 10 「中学同じだけ」 ……そっか、中学3年の時点で1コ下と同じ授業を受けてるもんね。同級生、だったのかな? そんなことより、といった登くんが手に持っていた飲み物を差し出す。 2本ある。 「緑茶でいい?」 「えっ」 「あげる」 何で。 いいのだろうか。 もう1つはりんごジュースだ。登くん自身のだろう。 目の前の席に座り込んだ登くんは人懐っこい笑顔を浮かべた。 「頑張ってるみたい、だから。あげる」 天使か。 「俺で良ければ教えてあげるけど」 頬杖をついた登くんが私のノートを覗き見た。汚いノートで少し恥ずかしい。 あなたが神か。 ≪≪prev しおりを挟む back |