見るのは、申し訳ない。




「これで満足ですかぁ?」

「健全な男子ですか?何とも思わないんですか?」

「興奮すると思いますかぁ?」



古屋さんはとうとう恥ずかしくなったのか、その場にしゃがみ込んだ。



田中はそれを見て、笑う。




「誰が座っていいと言いましたか?」

「……もういいじゃないですか、脱いだだけで凄い勇気なんですから」



嫌悪感丸出しで陽那が声を上げた。


あぁそうか、自称フェミニストだもんね。
女子をほっとけないのか。


まぁ私も、その言葉に賛成だけど。


他の人は何も言わない。

言ってしまえば……自分が何らかの標的にされる可能性が出てくるからだろうか。




つまらなそうな顔をしていた五十嵐が古屋さんを見て少し目を見開いた……見間違いかもしれないけど。


「……もういいでしょお?赤子の手を捻るような真似、自分がやるのは嫌なんですよぉセンセー」



赤子の手を……?

よくわからないけど、弱いものいじめってかんじかな?




田中の顔を見ないで古屋さんのカーディガンを持ち主の肩にかけた。



どうでもいい、って態度を取ってはいるけど田中のことは好まないらしいな、五十嵐も。

田中も五十嵐を嫌悪してるっぽいし。


……でも反対はしないんだもんな。



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