やることしょっぼ。
よく生ゴミ集めたね、家から持ってきたの?
……古屋さんは20位。
クラスの最下位だ。
そこまで被害が拡大してきたとなると……
「そろそろ本格的に始まるのか」
拒絶のできない学級階級制度が。
ゴミまみれの靴箱に手を突っ込んで靴を取り出す。
おえっ、臭い。
女子トイレで靴を洗うことにしよう。
別に古屋さんと仲が良いわけではないけれど、放っておくことはできないし。
半分くらいは、クラスへの反抗心からの行動だった。
「古屋さん」
「……?」
教室に入ってまず真っ先に彼女の元へと向かって靴を差し出した。
「え……」
私の手には、洗われた靴。
思いのほか汚れも匂いも取れなくて、時間がかかってしまった。
「……えーと、濡れてるから乾かさないと履けないけど。
あとで靴箱、掃除しよう。手伝うから」
彼女は小さな声で「ごめんなさい」と言って靴を受け取った。
ごめんなさい、か。
ありがとう、の方が嬉しいんだけどなぁ。
「靴箱は、いい。自分で掃除する、から」
「え、でも……大変だよ1人じゃ」
「大丈夫だから
……私に関わらないで」
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